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第39回東葛川柳大会が柏市で盛大に開催

~39年の歴史を刻み、伝統と新しい感性が響き合う川柳の祭典~

2026年10月24日(土)、千葉県柏市の柏市中央公民館5階講堂において、「柏市文化祭川柳大会あわせて東葛川柳会39周年記念川柳大会」が開催されました。出席者87名、投句参加46名の合計133名の参加による大会となりました。東葛川柳会が主催するこの大会は、地域の川柳文化を支える伝統ある催しでもあります。会場には川柳を愛する人々が集い、記念講演や記念句会を通して、川柳の魅力と奥深さに触れる一日となりました。

39周年を迎えた東葛川柳会の歩み

東葛川柳会は、千葉県東葛地域を中心に活動を続け、今年で39周年を迎えました。39年という歳月は決して短いものではありません。社会情勢や生活様式が大きく変化する中で、川柳を通じて人と人との交流を育み、地域文化の発展に貢献してきた歴史があります。川柳は江戸時代から庶民の喜怒哀楽を詠み続けてきた文芸です。日常生活の機微を捉え、時にはユーモアを交え、時には社会への鋭い批評を込めることができます。東葛川柳会も、こうした川柳の伝統を大切にしながら、今川乱魚会長の頃より、時代に即した作品づくりと仲間同士の交流を積み重ねてきました。今回の39周年記念大会は、これまでの歩みを振り返るとともに、40周年という大きな節目に向けて新たな一歩を踏み出す意義深い大会となりました。

記念講演「稲村雑談―白樺派と我孫子―」

今回の大会では、記念行事として我孫子市教育委員会の稲村隆先生による講演「稲村雑談―白樺派と我孫子―」が企画されました。我孫子は、大正時代を中心に白樺派の文人たちが集い、文化活動を展開した土地として知られています。志賀直哉、武者小路実篤、柳宗悦など、近代日本の文学や芸術に大きな足跡を残した人々とゆかりの深い地域です。川柳と白樺派の文学は表現形式こそ異なりますが、人間の生き方や心の動きを見つめるという点では共通するものがあります。地域の文学史に目を向けることは、川柳の創作においても新しい視点や発想を得る機会となりました。

四つの課題で競う記念句会

午後の記念句会では、次の四つの課題が設けられました。

  • 課題「白い」 選者:名雪凛々氏(千葉県川柳作家連盟会長:銚子川柳会会長)
  • 課題「村」 選者:暮田真名氏(『宇宙人のためのせんりゅう入門』著者:NHK青山川柳講師)
  • 課題「和解」 選者:斉藤由紀子氏(川柳研究社同人幹事)
  • 課題「ピアノ」 選者:日下部敦世氏(東葛川柳会同人幹事)

各題3句の投句で、席題はなし。「白い」は色彩だけでなく、純粋さ、潔白、余白など、多様な意味を持つ言葉です。「村」は故郷や共同体、人間関係、過疎化など、社会性のある作品にも発展します。「和解」は対立から理解へと向かう人間の心を描くことができ、「ピアノ」は音楽、思い出、家族、人生など、豊かな情景を呼び起こす課題です。それぞれの課題に対して、作者がどのような切り口で挑み、選者がどのような作品を評価するのか。川柳大会ならではの楽しみがあります。

新しい川柳の感性にも注目

今回の選者の中で、特に注目されたのが「村」を担当した暮田真名さんです。暮田さんは『宇宙人のためのせんりゅう入門』の著者として知られ、従来の川柳の枠にとらわれない新しい表現に取り組んでいる作家です。伝統的な川柳の世界に、新しい世代の感性が加わることは大変意義深いことです。川柳の魅力は、五・七・五という短い形式の中に、無限ともいえる表現の可能性があることです。ベテラン作家の人生経験に裏打ちされた作品と、若い世代の斬新な発想が出会うことで、川柳の世界はさらに豊かになっていくのではないでしょうか。当日、多くの参加者が暮田真名さんを囲みサインと記念撮影をしていました。川柳会の新しい風となり若い年代層の川柳界への活性化に大いに期待がかかります。

華やかな表彰式と参加者の交流

大会会場の舞台には、赤いバラやピンクのユリ、色鮮やかな菊などを組み合わせた豪華な生花が飾られ、39周年記念大会にふさわしい華やかな雰囲気を演出していました。舞台には「柏市文化祭川柳大会あわせて東葛川柳会39周年記念大会」の大きな横断幕が掲げられ、歴史ある大会の節目を印象づけていました。添付の記念写真には、賞状や記念品を手にした受賞者の皆さんと関係者の姿が収められています。川柳大会における表彰は、作品が評価される喜びだけでなく、日頃の創作活動を振り返り、次の作品への意欲を高める機会でもあります。また、句会での交流を通して、普段は異なる地域で活動する川柳仲間が親交を深められることも、大会の大きな魅力です。

40周年に向けて、さらに広がる川柳の輪

東葛川柳会は、今川乱魚会長から引き継いだ二代目会長の江畑哲男氏、また幹事長の永見忠士氏をはじめ、多くの関係者の努力によって活動を続けています。今回の大会には、柏市長賞、柏市議会議長賞、柏市教育長賞、千葉県川柳作家連盟会長賞、柏市文化連盟会長賞などの賞が設けられ、地域文化に根ざした大会であることがうかがえます。川柳界では、愛好者の高齢化や新しい仲間の確保が大きな課題となっています。しかし、川柳には年齢や経験を超えて誰もが楽しめる素晴らしさがあります。39周年という節目を迎えた東葛川柳会が、これからも伝統を守りながら新しい感性を積極的に取り入れ、次世代へ川柳文化をつないでいくことを期待しています。来年はいよいよ40周年です。40年の歴史を礎として、東葛川柳会がさらに大きく発展し、川柳の楽しさと魅力を広く発信していくことを願っています。大会の開催にご尽力された役員、関係者の皆様に心から敬意を表します。なお柳山の作品は今大会においてユーモア特別賞1句と秀句賞2句に選ばれました。選者の皆様ありがとうございました。

【ユーモア特選句】「ごめんねと言えずに妻に茶を淹れる』(齊藤由紀子氏選:課題「和解」)

【秀句】『村八分月が静かに肩を貸す』(暮田真名氏選:課題「村」)

【秀句】『失恋をショパンがそっと慰さめる』(日下部敦世氏選:課題「ピアノ」)

柳山

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