
足音を立てぬ王様嫌われる
王様は王様らしく堂々と振舞ってもらわないと、側近が困る。上司の陰口を叩いていたら本人が側にいた、なんてことは誰もが経験済み。王様の立場からすれば、側近のフィルターを通しての噂より、庶民の偽らざる生の声が聴きたいものだと、悪意は無い。少し忍び足で下々の本音らしき内緒話に近づくのもむべなるかな。
...【続きを読む】

口割らぬそりゃあいろいろある遅刻
遅刻理由は義務として述べる習慣の中で生きて来た者には理解に苦しむが、その理由まで公表し発表する必要はないという結論。昔人間にとって不思議なことは、遅刻によって周囲にかけた迷惑に対しては、どう考えているの?というお節介が湧いてくる。「だって憲法38条で保証されているもーん」なのである。50年前、この若...【続きを読む】

経験で祖母はきっぱりものを言う
若者は老人の話など端から聞く耳を持たない。ところが肉親となるとちょっと違う。経験に裏打ちされた意見だからスマホの知識と異なり、曖昧なところが少しもない。身近な例で親しみも湧く、何より両親たちの合意もあり、まだまだ当分祖母の貫禄が幅を利かせそうである。
...【続きを読む】

やり残してこそ人生とは言うが
やり残しのある人生こそ、素晴らしい人生だ。職場では元同僚が残した資料、冷蔵庫には使い古しの野菜。だがきれいに使いきろうと思うな、無駄の排除ばかり考えていると大事なものを見失う。人生は誰でも途中で終わるのだ。ぴたりと収支が会うことなど無い、切な過ぎるが真実である。そう考えると、残り僅かな余生を何となく...【続きを読む】

大人しい金魚さりげなく視野に置く
派手で豪華な尾鰭を付けている金魚が、ゆったりと泳ぐ。我が家に来て何年になるだろう。餌を貰う時だって焦って、口をパクパクさせてはしたない所作は決してしない。タイミングよく鼻先きに来た餌だけを吸い取る。人生で教わることが多いから、彼女から目が離せない。
...【続きを読む】

薬飲むために三食ちゃんと摂る
主客転倒だが、こんなことから健康が徐々に快復することもありそうだ。毎食後飲む薬はメリケン粉でも、そのために三食きちっと摂る食事が決め手となる。目的を目指して努力する、結果は思いも掛けぬ所から生まれるのは世の常で、本人がその事に気付いていない方が幸せ度は高いとは、行きつけのお医者様の独り言。
...【続きを読む】

枕詞か真摯に重く軽く言う
最近のニュースやレポートで何時も聞かされる「真摯に受け止めております」「重く受け止めております」とまるで、枕詞のように軽く宣う。中にはその立場にない人までもが「真摯に、重く受け止めてくれる」勇み足もあり、白々しいセリフである。
...【続きを読む】

生きるのも苦しきことも同じ明日
見えにくくなった明日。何も視力が衰えたわけではない。聞こえ辛くなった幸せ、何も難聴になったわけではない。それ程に明日の絵が見えにくくなったと言うのである。個人差はあるが、今日の情景からして、結構身に詰まされるものがある。今日を生きるという事は、明日へつなぐことで、真っ暗闇かも知れない明日を凌ぐことで...【続きを読む】