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       川柳マガジンクラブ東京句会

第122回川柳マガジンクラブ東京句会が平成29年1月8日に東京都文京区「駒込学園」にて開催されました。出席者はお世話役の植竹団扇さん、松橋帆波さん及び大谷仁子、加藤品子、城内光子、菊池順風、菊池眼鏡、佐道正、菅野直訓、関玉枝、高田以呂波、唯夕、丸山松枝、丸山芳夫、横澤七五各氏と星野睦悟朗の16名、欠席投句は小野六平太、長谷川溪節、水野絵扇各氏の3名でした。

当日の句評会結果及び宿題、席題の選者、入選句は次の通りです。

Ⅰ、自由吟互選と句評会

句の上の数字は3句ずつ選んだ互選の得票数です。ゼロ票句は植竹団扇さん、松橋帆波さん、佐道正さんがコメントしました。発言者の前に?をつけたのは、疑問等があって発言した人です。

ルーティーン貧乏神に愛される    帆波

?睦悟朗「句もよくわかりませんし、ルーティーンはルーティンではないですか。また辞書ではコンピューター用語とあります。スポーツでよく使いますが」

正「会社でもよく「ルーティンワークなどと言います」

作者「ルーティンですが。5音に合わせました。儀式・習慣で、イチローや高見盛などの動作などでも言われます。日常ついついコンビニに寄ってしまうことなどを詠みました」

  依存症貴女のせいでやめられぬ    順風

?唯夕「何の依存症でしょうか」

?正「私も何の依存症でしょうかと聞きたかった」

帆波「似たもの夫婦ですか」

正「アルコール?」

団扇「やめれば止められるようなことでしょう」

作者「アルコール依存症は失敗をカバーしてくれる人がいると治らないそうです。共依存と言って、この人は私がいないとだめなのよ、という人がいると治らないそうです」

団扇「なにわ恋時雨れ」(と言ってちょっと口ずさむ)

  惚れるより惚けの比重が増してくる  仁子

団扇、帆波「いい句ですが。比重を天秤にかけられるものでしょうか」

作者「自分の日常の実感です」

  臆するな人それぞれに歩幅あり    直訓

帆波「箴言的ですね」

正「臆するな、がきついかな」

作者「内にこもっている人に言ったら「ああそうですか」とわかってくれました」

1 被災者に今のお気持ち言わすアナ   六平太

・・・アナが本当によく使うが、よく川柳ネタとして気付いた、という声が多かったです。

1 初暦喜怒哀楽のかくれんぼ      光子

?芳夫「これから何が起こるかわからないのに、ちょっと理屈っぽい」

正「お正月らしいではないですか」

作者「年賀状に書こうと思って作りました」

1 ちと嬉し進路相談孫にされ      絵扇

1 老妻が免許返納急き立てる      玉枝

1 生きの悪そうな魚ね北枕       松枝

眼鏡「北枕が面白いと思いました」

団扇「お釈迦様が死んだときに北枕でしたから、よくないとか言われる」

作者「いじわるばあさんの4コマ漫画にありました」

2 初夢迄目前通過宝船         以呂波

意味がとりにくい人が多かったようですが、作者は初夢迄もが通過して行ってしまう、と詠んだそうです。

2 居酒屋に火のない遺跡掘り炬燵    団扇

芳夫「火のない炬燵を、遺跡でよくいいあらわしている」

光子「遺跡というオーバーさが川柳っぽい」

2 おせちよりカレーがいいと悪びれず  眼鏡

・・・最近の若い層の様子が詠われていて選に入れなかった人でも共感者が多かったようです。

3 めいめいに柿の木坂の家がある    芳夫

順風「目黒区に地名があります。印象的な柿の赤い実・・・」

唯夕「年末に青木浩二の歌を聞いて・・・」

・・・団扇さんらがちょっと口ずさみ笑いが起こりました。

仁子「懐メロの歌を使って想い出がそれぞれあることを表現している」

帆波「以前は一軒ごとに柿の木がありました。古里の原風景がありますね」

七五「岩手では干し柿が保存食でした」

睦悟朗「このあたりでも昔は作りましたが、温暖化で青カビなどが出てしまい今は作れません」

・・・この話をさっそく五分間吟で眼鏡さんが句にしました(後出)。

などなど盛り上がりました。

作者「作詞者が聞かれたときに、誰にでもある原風景を表現したと言ったそうです」

3 手の掌に乗せて世界を読むネット   七五

4 御誘いがなければ明日休肝日     唯夕

睦悟朗「私はお誘いがなくても飲みます」

以呂波「自分では休肝日が作れません」

松枝「この人は飲みたい人なのです」

正「この人ははまっています」

団扇「誘ってよ、と言っているのでしょう」

作者「休肝日は基本的には必要だと思うのですが」(笑い)

4 年賀状書くというより刷っている   正

・・・そういわれればそうだ、と共感者が多かったです。

4 1ミリも領土動かずカネ動き     溪節

・・安倍、プーチン会談について、やっぱりね、という感想が多かったです。1ミリというオーバーな表現も面白いという声がありました。

6 雪明り記憶の底の尋ねびと      品子

正「かっこいい。非常にきれい。言葉の使い方がいい」に代表されるような共感者がたくさんいました。

7 体力が落ちて手抜きがうまくなる   睦悟朗 

分かりやすい句で共感者が多かったです。

Ⅱ、宿題

宿題は「天」で丸山芳夫さんの選でした。

最初に2句、分からない句がありました、ということで作者とやり取りがありました。

天の字は二人と書くと墓碑銘に   光子

作者の説明「新藤兼人監督と音羽信子は2人だけの墓を作り、二人を表す「天」と刻むと言い、実際に作りました」

死んでから本気出します道真公   眼鏡

作者の説明「菅原道真公は亡くなってからいろんな祟りが起こりました。亀戸天神の地元なので気になっていました」

「前抜き」

居酒屋が天下国家で喧しい        正

我家には来ない天下の回り物       睦悟朗

トランプに株価天井壊される       七五

天気にも言ってほしいな上り坂      光子

「佳作」

下町の上天丼で兄貴ぶる         唯夕

いたずらに芋天婦羅を揚げる母      松枝

ついでにちょこっと、というような業界用語??らしいです。

天辺を目指せと言わぬ仏様        帆波

基喝破操縦容易天邪鬼          以呂波

無礼だが寝転んで見る天井画       以呂波

天国を見たかのように語る僧       睦悟朗

すくすくと裏の檜が天をつく       玉枝

通天閣がノッポの比喩に程が良い     団扇

作者「東京タワーやスカイツリーでは高すぎます」

お追従笑いを知らぬ天邪鬼        団扇

天国へ行くと無職になるのかな      帆波

溜息の深い悩みに天の声         玉枝

「秀作」

連凧が吸い込まれゆく冬の天       玉枝

寒天の強度で生きてふるえてる      眼鏡

天職と苦笑いする切られ役        睦悟朗

「特選」

さあお昼二本の針が天を指す       仁子

「軸」

永六輔の葉書天国消印で         芳夫

Ⅲ、五分間吟

宿題でトップだった大谷仁子さんの出題及び選で五分間吟を行いました。題は「温暖化」でした。

「佳句」

わが夫婦には来てほしい温暖化      睦悟朗

干し柿がうまくできない温暖化      眼鏡

正月をまたぐ銀杏の黄金色        芳夫

冬物一掃セールすぐ来る温暖化      正

温暖化妻の冷たさ目立つ日々       順風

温暖化値打ちの下がる燗徳利       団扇

しばれるが死語になるのか温暖化     光子

温暖化ツルの帰りが早くなる       七五

冷戦も温暖化共止まぬ今         直訓

暑中越え猛暑見舞いになる未来      睦悟朗

お前と俺仲直りです温暖化        直訓

温暖化知らぬ存ぜぬトランプ氏      団扇

「秀句」

白熊も水虫になる温暖化         帆波

暖冬が続き人間フニャフニャに      光子

四季誇る日本に秋がいなくなり      以呂波

「特選」

南極が剥がれプカプカ泳ぎ出す      団扇

「軸」

冬鳥の飛来気になる温暖化        仁子

Ⅳ、難解句鑑賞

参加者が提示した難解句を鑑賞しました。

銀河ごとしまっておくれおもちゃ箱  ナイル

銀河ごとはどんどん広がるイメージ…でも片付けてほしいという気持ちが強い。おもちゃの兵隊なども浮かんでくる。WEB句会では「スケールが大きいと褒められたそうだが、その誉め言葉よくあり便利。・・・

何もなかったように鋭く死んでいる  たむらあきこ

生きが良く? かっこよく、パッと死んでしまったのではないか。何かあったように、では醜いげ。

団扇「加藤鰹のように、だろうか」

母の二拍子よ四拍子の父よ      松橋帆波

四拍子は想定内、二拍子は想定外。母は気短、父はゆったり。三拍子は合わないが二拍子と四拍子なら合う。などでたがみんなギブアップ気味。

作者「二拍子は母のお腹の中でも聞いている鼓動、四拍子は生まれてからの世界・社会」

遮断機の向こうへ顎が入ります    たむらあきこ

あの世とこの世?。自死のためまさに入ろうとしている?。遮断機は川柳でよく使われるが、この場合は急に行けなくなった向こう側に向かって叫んでいるのでは?。鹿児島弁であごを言うは文句を言うという意味だが。・・・

Ⅴ、2月句会

日時 : 平成29年2月12日(日)   12時30分開場  13時開始

事前に句評会用の自由吟を1句お送り下さい。(既発表句でも可)

㋐新葉館宛の場合 期限:10日前まで

新葉館のホームページをご覧ください。

㋑松橋帆波宛の場合 期限:できるだけ1週間前までに

郵送 〒125-0061 葛飾区亀有1-13-1-407   Fax 03-3604-7328

メール honamikp61@gmail.com

場所 : 駒込学園

内容 : ① 句評会

② 句会

宿題「区切り」3句(句箋は当日)

③ 時間があれば席題で五分間吟など

Ⅵ、3月句会

日時 : 平成29年3月12日(日)

場所 : 駒込学園

宿題 : イメージ吟「北」(この言葉からのイメージで作句)

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