川柳マガジンクラブ東京句会 第116回例会
第116回川柳マガジンクラブ東京句会が平成28年7月10日に東京都文京区「駒込学園」にて開催されました。出席者はお世話役の植竹団扇さん、松橋帆波さんと大谷仁子、小野六平太、加藤品子、城内光子、菊池順風、佐藤やえこ、佐道正、高田以呂波、唯夕、辻直子、増田浅葱、丸山芳夫、宮本游子、横澤七五の各氏及び星野睦悟朗の17名、欠席投句は成島静枝、長谷川渓節の2名でした。
当日の句評会結果および宿題、席題の選者、入選句は次の通りです。
Ⅰ、自由吟互選と句評会
句の上の数字は3句ずつ選んだ互選の得票数です。ゼロ票句は植竹団扇さん、松橋帆波さんや佐道正さんがコメントしました。発言者の前に?をつけたのは、疑問等があって発言した人です。
我思う「われ思う、故に我在り」 浅葱
正「すべてを疑ってみる、ということでしょう」
団扇「デカルトの言葉ですね」
作者「あんまり考えずに何かをせず、疑うことが大事という、自分に対する戒め、自戒です。引用はいかがでしょう、また五・五・七はどうでしょう」」
お世話役の方など「どちらも全く問題ありません」
祭り笛いなせに法被お兄さん 仁子
梨よりも林檎の気持ち透けている 団扇
?睦悟朗「りんごの気持ちがよくわかるという歌謡曲から持ってきた駄洒落のように思います」
?游子「私もそう思いました」
芳夫「梨は夏の終わりに出てくるぼやっとした食べ物だから・・・」
二年半ベテランきどりまだ甘い やえこ
順風「消費税のことですか」
直子「川柳を始めてからということでは」
帆波「三年ぐらい我慢すれば続く、生意気にもなりますが」
七五「四年半の私でもベテランではありません」
作者「(文字数が)三年では使いにくいのでこうしました。紹介されたときに「始めたばかり」と言われました。
1 イスラムをイスラムの名で汚すテロ 溪節
1 真夏日や黒焼きのごと蚯蚓の死 帆波
作者「ミミズは秋の季語ですが俳句と川柳の見方の違いを考えたかった」
1 支持政党なし政党名に腰抜かし 順風
・・・参議院議員の東京でこういう名前の候補が四人くらいポスターで並んでいます。話が大いに盛り上がりました。
2 映画館U18の選挙権 游子
・・・作者は何で18で区切るのかなあ、と問題提起したかったそうですが、結婚、酒たばこ、サッカーなどに話題が広がりました。
2 AIが人間看取る未来地図 七五
品子「見付が面白い。看取るとは」
6平太「もう半分くらいそうなっています。最後は機械に監視されてます」
団扇「ご臨終ですというのは周りの家族があきらめたときに言います。人間の死をどう見るかですが。最後は医者が診てほしいですね」
2 忙しない世間見下ろす飛行船 以呂波
2 騙されてみたい尻尾はピンク色 唯夕
順風「下5は何だろう。異性のことを考えているのかなあ」
直子「なんだか説明できませんが、ピンク色がいいなあと思いました」
?芳夫「どこで切るのでしょう。みたいか尻尾はか。尻尾で切れば騙されてみたいのはピンクとなる」
?品子「私もどこで切るのかと。でも何となく面白い句です。作者に聞いてみたい」
帆波「分かっているが騙されたい、か、自分の尻尾はわかっているが騙された振りをする、か」
作者「尻尾という題で作りました。騙されてよいのはピンク色、と尻尾はで切ります」
2 家ロボが今夜不機嫌口答え 六平太
2 姑の思考回路に似る夫 静枝
3 夏帽子小津ワールドの父帰る 品子
3 戦力外通告はない草野球 正
睦悟朗「全日本川柳愛媛大会の宿題に野球がありました。私は全没でした」
以呂波「草野球をよく見つけました」
游子「いかにも草野球らしい」
団扇「草野球で戦力外とは」
作者「落とされた句です。全没でした」
4 妻の愚痴頷きながら聞き流す 睦悟朗
6 ダイエットなんじゃらほいと布袋様 光子
睦悟朗「私は仙崖和尚の描いた指月布袋画賛が好きです。先月の吟行会でも大きな足の布袋様がありました」
七五「布袋様がやせていたんじゃ・・・」
唯夕「(ご自分が太めなので)布袋様がこの句を選びました」(笑い)
仁子「世間の人とかかわりなしにまったりして・・・」
六平太「ガリガリよりはふっくらが良い。ルノアールの絵のように」
正「俗っぽくなりやすいが、この句は(なんじゃらほいを)うまく使っている」
作者「吟行の時の布袋様が頭にありました。なんじゃらほいは長野県人なのですぐに出てきました。木曽節の詞です」
7 今日も雨てるてる坊主死んだふり 直子
七五、以呂波、順風、游子、光子、六平太はてるてる坊主が済まないと思っている、と取りましたが、仁子は雨が降ってほしいからてるてる坊主では、との意見でした。
作者「てるてる坊主が面目ないと」
7 東京の外角低目江戸川区 芳夫
順風「客観的にそうだ。平均年齢も一番若い」
六平太「私は江戸川区だがこういう風にみられているのかなあ」
以下、浅葱、品子、正、游子、光子らも見つけに驚いたということでした。
作者「地方から出てきた人を柴又へ案内したときに外角高め、と思い、そして江戸川は外角低めと思った」
Ⅱ、宿題
宿題は「汗だく」または「鳴る」で松橋帆波さんの選でした。 (注)前回出席者に配布した書類では「汗だく」、新葉館HPでは「鳴る」となっていたため、混合して選句しました。
選者の弁「違う題を混ぜて選句するのは位付けが大変でした。特選句は両方から3句ずつ選びました。
なお没句のすべての句も披露し簡単な評をしてくれました。
「佳作」
噴出した汗の量だけ嘘がある 游子
能書きと汗も混じった手打ちそば 六平太
客からの手が鳴る程の隠れ宿 品子
鳴けよ鳴け同じ想いだあぶら蝉 直子
値上げしたアイスも売れる猛暑の日 睦悟朗
汗だくを氷結させる冷房車 唯夕
汗だくになったら変わる人となり 唯夕
汗を拭き拭き坦坦麺と四つ相撲 順風
馬の脚継いだ小倅フナッシー 団扇
富士登山汗が涸れ出す九合目 七五
暑苦しいと誰も言わない甲子園 正
審判におしぼりが出る甲子園 芳夫
夏地獄汗だくだくのフナッシー 唯夕
熱帯夜クーラー君も汗まみれ 六平太
どろどろと歌舞伎の音の背が寒い 品子
ぎしぎしと背中で鳴っている疲れ 静枝
けたたましい方が佳かった発車ベル 芳夫
「特選」
リズム感悪く染み出る赤い汗 游子
魂の穢れ出ろ出ろサウナ室 光子
AI相手本因坊も汗しきり 六平太
幸せは微かに鳴った草の笛 直子
風鈴を売りたい夜風客を呼び 静枝
就活の学生にないクールビズ 正
Ⅲ、五分間吟
最後に宿題でトップだった佐道正さんの出題及び選で5分間吟を行いました。題は「落ちる」でした。
「佳作」
今日の作全めつになり気落ちする 仁子
思考力落ちて将棋は負け通し 七五
堕落する日と決め昼からのお酒 芳夫
落ちをつけずに堕ちた円楽 団扇
ホームから落ちて電車を止めました 帆波
落ちたって浮かべばセーフ海の中 游子
フォークボールは見逃せばみなボール 芳夫
刑事から田舎の母を持ち出され 順風
落ち目になると目も垂れてくる 団扇
参院選次第のレベル新都知事 唯夕
「秀作」
かわってる落ち目の人が好きなんて 直子
長雨に雫数えて暇つぶし 以呂波
初日から落とした星が響く楽 游子
「特選」
泣いたままパタリ臨終油蝉 睦悟朗
Ⅳ、7月句会
日時 : 平成28年8月14日(日) 12時30分開場 13時開始
事前に自由吟を1句お送り下さい。(既発表句でも可)
㋐新葉館宛の場合
新葉館のホームページをご覧ください。
㋑松橋帆波宛の場合
郵送 〒125-0061 葛飾区亀有1-13-1-407 Fax 03-3604-7328
メール honamikp61@gmail.com
場所 : 駒込学園
内容 : ① 句評会
② 句会
宿題「ゆうゆう」3句(句箋は当日)
③ 時間があれば席題で五分間吟など
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