6月30日、第89回川柳マガジンクラブ茨城句会を茨城県取手市立福祉会館において開催した。出席者は浅野ゆき子、松田颯秋、高橋まさ、木村昭栄、本荘静光、坂倉敏夫、木下種子、片野晃一、太田紀伊子、山口幸、葛飾凡斎、初参加の渋谷加代子、水田敬子の13名。欠席投句は上野すみえ、飯村京子の2名。
◇句評会で話題になった句
私にもあった小さな自尊心 浅野ゆき子
淡々と生きてきた自分ですが、ふと気がついた「プライド」。小さなといったところが控えめで謙虚。共鳴者が増えた。
軒先に笑い袋が揺れる家 松田颯秋
家庭内も和やかであろう。見付がいい。
ダイエットプランは立てて途中下車 上野すみえ
一休みする人間。自分への甘さが出ていて面白い。
素うどんがとてもおいしい旅帰り 山口 幸
非日常から日常へ。それが味覚の戻り。
◇それ以外に出た句評会作品
嫁姑間に穴を掘るモグラ 片野晃一
性善説信じています無人店 本荘静光
夜が明けて生きる楽しさ思い出す 坂倉敏夫
年金を糧に自転車漕ぐ老後 高橋まさ
ブラジルが影も光も近く見せ 葛飾凡斎
俯いて蛍袋は蚊を宿す 木下種子
身の危険感じる強い風に遭う 太田紀伊子
還暦過ぎ名前で呼ばれ趣味楽し 飯村京子
当日の題と選者、入選句は次の通り。
〔宿題〕▽「良心」太田紀伊子選
良心がじゃんけんぽんで負けました すみえ
良心がちょっぴりあったヤジ議員 ゆき子
シラを切るこれも私の思いやり 静光
良心を捨てて気楽になっちゃった 敬子
振り向かず自動改札急ぎ足 幸
良心が咎める昔いじめた子 昭栄
子や孫に戦に行けとは言えません ゆき子
良心を売ってもお金欲しいのよ 颯秋
良心じゃないがユニセフカンパする 加代子
【秀作】
寄付しろと良心揺する赤十字 敏夫
心の呵責に負けて本音吐く 昭栄
心を見透かす自動販売機 晃一
【特選】
終活に良心的な医者選ぶ 種子
〔江戸時代吟〕▽「年貢」本荘静光選
百姓に食わせて貰う二本差し 種子
年貢米払えずこもる赤城山 敏夫
年貢米納めた倉も今更地 加世子
御意のまま高い年貢に虫の息 種子
納めても福祉ひとつもない年貢 種子
差し押さえするものもない江戸の冬 颯秋
土地長者年貢気にする収穫期 紀伊子
台風と日照りで泣いた年貢米 颯秋
代官に年貢の代わり聞いてみる 敏夫
豊作に年貢も済んで秋祭り 昭栄
年貢米納められずに娘売る 幸
【秀作】
うまい米作った民が粥すする 颯秋
年貢には縁は無いのかキリギリス 晃一
逃げ切れずここが年貢の納め時 昭栄
【特選】
困窮の年貢直訴の草鞋履く 晃一
〔印象吟〕▽「果物とりどり」浅野ゆき子選
オレンジをみかん擬きと言ったっけ まさ
果物は食べたいけれど糖上がる 昭栄
青春の悲哀黄色いサクランボ 加世子
デザートへ別腹少しあけておく 晃一
目の前にあるフルーツが今日の幸 凡斎
別腹が果物あてに待っている 種子
セザンヌが心癒して居間に風 颯秋
美しさ色も形も味のうち 凡斎
栄養源バナナで足りる高齢者 加代子
ハイレベルなフルーツ財布そっと見る 静光
野党席メロンスイカにナスキュウリ 晃一
おいバナナ君の生まれはどんなとこ 凡斎
【秀作】
印象が賞品になる名句会 静光
ダイエット中です私見てるだけ 昭栄
昼飯をバナナ卵という男 紀伊子
【特選】
サクランボ麻疹の床で種飛ばす 幸
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