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川柳マガジンクラブ東京句会3月例会

3月9日(日)、駒込学園で第89回が開催されました。2月9日も催予定でしたが大雪で中止になりましので、宿題は2月の「舞う」と3月の「猫」合わせて提出されました。
お世話役はいつもの植竹団扇さん、松橋帆波さんです。出席者は伊藤三十六、小倉利江、小野六平太、加藤品子、鎌倉大仏、菊地順風、白子しげる、高田以呂波、唯夕、成島静枝、平井 煕、本間千代子、水野絵扇、村田倫也、山田こいし、ゆめか、横澤七五、佐道 正、星野睦悟朗ら21名、欠席投句は丸山芳夫、藤原栄子、宮本游子、永田智子、長谷川渓節、白勢朔太郎の6名で合計27名でした。
横澤七五さんが今回初めて参加されました。白子しげるさんや星野睦悟朗と一緒に、さいたま市の蝶の会で川柳を作られていて歴は二年ほど、川柳を始められたのが75歳だったので柳名を七五(しちご)としたとのことです。

1、自由吟互選と句評会
句評会は出席者が3句ずつ選びますが、結果はゼロ票10句、一票4句、二票3句、三票4句、四票2句、七票2句、八票1句でした。
今回も句評会の互選ゼロ票の句は掛け合いで論評しました。今回は鎌倉大仏さんとゆめかさんが担当しました。以下の記述では、疑問ありとして発言した方は雅号の前に?を付けました。
1・1、ゼロ票句から
今回はゼロ票句が10句と多かったので、一部の紹介にとどめます。
(1)ゼロ票で?もなかった句から。
六十歳はヒヨコ同然  倫也
大仏「ちょっと古いんじゃないでしょうか。今は八十歳とか九十歳ではないですか」
ゆめか「今は百歳時代なので、分かる気もするがうーーん」
団扇「六十歳は卵同然(笑い) ですか」
作者の弁「八十でもよいと伺い安心しました」
  筆者注:昨年から倫也さんは川柳マガジンクラブ句会の十四字詩会でお世話役をやって
くださっていますので十四字詩を提出なされたようです。

お馬鹿キャラが乗った豪華な玉の輿  しげる
ゆめか「最初私も入れようと思いましたが。普通の感じになったのでひねりが欲しいと思いました」
大仏「最近はやっている。面白いとは思ったが」
帆波「里田まいでしょうが、残念ながら少し時点がずれてしまいました」
作者の弁「2月に出したのですが、中止になり3月になってしまいました」
  筆者注:マー君が飛行機をチャーターしてアメリカに向かった。そんなニュースが流れた直
後だったらもっと共感が得られたと思いますが、大雪の影響がこんな所まで。

成田山読経ライブへなる没我  静枝
ゆめか「歌舞伎の海老蔵が成田さんに行くことと関係があるのでしょうか」
大仏「よくわかりません。お坊さんの読経を言っているのでしょうか」
帆波「「読経ライブ」はあります。そう読んでいただけると少し理解していただけるのではないで
しょうか」
団扇「ここ(駒込高校)は仏教の学校ですが、お経はそらんじて唱えるのではなく読むものなのです」
作者の弁「初詣に行き、読経を聞いていて、神妙な気持ちのなりました」

満たされるあなたの隣さくら色  永田知子(先月初参加の予定でした)
ゆめか「このままでよくわかります」
大仏「私はよくわかりませんでした。さくら色はどういうことを言いたかったのでしょうか」
帆波「満たされてさくら色なのか、さくら色で満たされるのか」

裏金の百倍かかる都知事選  渓節
大仏「面白いと思いましたが具体的に何かピンときませんでした」
ゆめか「当たり前に感じました」
帆波「裏金5千万、選挙にかかる費用50億。でも時点がずれてしまいました」
  筆者注:この句も雪の影響でずれてしまいました。しかし、時事句の賞味期限という点では考えさせ
られることです。

(2)?をつけた人がいたゼロ票句から
カラカラの心に枯れ葉もコロコロ  唯夕
大仏「カラカラとコロコロで面白いが、五七五から外れています」
倫也「九・八にはなっていますよ」
ゆめか「枯れ葉はサラサラなどが良いのではないですか」
?こいし「枯れ葉はコロコロかなあ。サラサラか」
倫也「心カラカラ枯れ葉コロコロ(十四字詩)、とするとよいのでは」
作者の弁「バス停で実際に見たのをそのまま作りました」

朧月逢魔が時に人来る  品子
ゆめか「よくわかりません。朧月は春なので五月病などを重ね合わせたのでしょうか」
大仏「(辞書を読み上げた後で) 俳句仕立てでしょうか。深い意味があるのでしょうか」
?倫也「逢うと来るを引っ掛けただけで何の意味もないように見えます」
三十六「「人」を他の言葉に置き換えるとよい句になりそうです。たとえば「恋」とか」
作者の弁「「月」の題で作ったものです。たまにはこんな言葉で作ってみたかったのです」

1・2、一票句から
徹子の部屋ゲストの倍はしゃべってる  順風
ゆめか「たまに見ますが、よくしゃべると感心します」
わいわいがやがや「本当にそうですねえ、昭和八年生まれなんですよねえ、・・・・・・」
作者の弁「(阿川佐知子の)「聞く力」がベストセラーになりましたが、その対角にあり、38年もやっているそうですごいことです」

孫帰り祭りの余韻残る部屋  七五
熙「祭りのようににぎやかだったということでしょうね」
作者の弁「自分の家のことですが、楽しくもなんともなくて戦いの後のようです」

1・3、二、三、四票句から
(1)二票句
名刺無い余生は顔が幅利かす  大仏
以呂波「「余生になっても顔の幅が効かせられる人は羨ましいです」
三十六「この通りです。名刺にかかわる句も多いです。街の顔役でしょうか、親族間の顔役でしょうか」
帆波「仕事以外の歩みの深さを感じます」
大仏「名刺がなくなってかなりになります。名刺を出せると便利なこともありました」

その他の二票句
掘れば出る暗い昭和の不発弾  三十六
自分自身のことを詠んでいるのでしょう、に作者も「その通りです」

土俵際押し込みながら腰砕け  こいし
稀勢の里のこと、日本人横綱が欲しいと思うこと、とみんなが理解しました。

(2)三票句
器で食わす気などサラサラない酒場  団扇
六平太「本当にそういう店ばかりです。瀬戸物ならよいが、プラスチック容器もあります」
こいし「両親が定食屋をやっていましたが安いものを食わせなければいけないのです。「サラサラ」も面白いです」
大仏「その通りなので感心しました
。ズバリといったのも気に入りました」

手袋の片方失くす才を持ち  帆波
睦悟朗「よく落ちていますが、面白いところに目を付けたと思います」
正「「才を持ち」が面白いです」
熙「片方だけ外してスマホとか何かをするからでしょうね」
倫也「何か意味のありそうな句とも思いましたが。そう言えば美佐緒さんの句に「忘れるようにできている傘」というのがありました」
作者の弁「本当に片方失くすのです。左右違ったのをしていてまた失くしたりします。炊事用は片手だけ二枚というのも売っていますが」

女の腐ったのととんだ失礼  六平太
千代子「とんだ失礼と言いながら失礼と思っていないようなのが失礼」
品子「女の人が女の人に行ったのかと思い、面白いと思いました」
倫也「今川柳界でも差別用語がよく問題になります。この句女性はどう見るのでしょうか」
絵扇「面白いです。草食系男子というのもありますし」
団扇「女性に対して失礼?」
帆波「男の人に対して言うのだが、「女」を下に見ている。この句は言ってしまってから見間違いでした、というのでしょうか」
作者の弁「不思議な言葉です。女が男に対して言います。すごく失礼な言葉なのですが」

興奮をすると関西弁になる  正
倫也「関西生まれなのでよくわかります」
利江「関西弁はとても便利ですね。夢中になると故郷も言葉が出るということですね」
その他共感の声の外に。
三十六「興奮するとは「争いになると」や「諍いになると」もありではないですか」
作者「喧嘩するときは関西弁でないと言葉に詰まってしまうのです」

(3)四票句
羨望というストレスを抱え込む  千代子
選んだしげる、ゆめか、利江、三十六ともわかりやすい上手な句と共感を持ったようです。
作者は、体調を壊していた時にこんな気持ちになって詠んだとのこと。

久久に黙祷なしのクラス会  睦悟朗
選んだ唯夕、順風、正、品子とも、わかりやすいうえ、近頃身近でよくあることとを踏まえたと受け取ったようです。
作者の弁「ある句会で「めでたいこと」という題が出て以前作った「恒例のように黙祷クラス会」をもじってつくりました」

1・4、七、八票句
(1)七票の2句
ママの手はスマホに捕られ繋げない  以呂波
しげる「若いママさん、現代のヤングママのありそうなことをうまく詠んでいます」
睦悟朗「ママという言葉で若い母をうまく表現しています」
選んだ七五、絵扇、品子も同様の意見でした。
六平太「よく見かけます。うるさいと子供にゲームをやらせたりします」
こいし「最近の風潮ですね。「捕られ」が効いています」
作者の弁「最近見かけてショックでした。でも(いつもやるように)漢字だけではできませんでした(笑い)」

風と飛び私を捨ててゆく帽子  朔太郎
正「帽子が私を捨ててゆくが上手な表現」
静枝「うまい」
利江「詩情を感じます」
睦悟朗、以呂波、絵扇、大仏らも共感。

(2)最高点の八票句
微笑んだ顔半分に闇がある  游子
しげる「顔半分に闇があるとはなかなか思いつかない表現」
七五「暗部でも残り半分は明るいところがあるんだなあと思う。自分にぴったり」
利江「たぶん心象句と思う。それにしても達者な作者の句です」
大仏「ドキッとします。こわいような、ジキルとハイドというか」
順風「破顔一笑とは違った深い句です」
ゆめか「人間は二面あって、顔は笑って心で泣いてとか」
静枝「生きて来た半分は笑い、半分は闇でしょうが」
絵扇「半分、で半々に描いた漫画を思い出しました」
以呂波「闇は心のことでしょう」
団扇「微笑んだはやさしさの中に悲しみの分かる人間を表しているのでしょう」
残念ながら作者は欠席投句でした。

2、課題吟(宿題)
2・1、2月予定だった「舞う」
 雪で中止になった2月の宿題は「舞う」(表現自由) 三句詠で、成島静枝さんの選でした。
選者「「仕舞う」の句がありましたが、カットさせてもらいました」
〔佳作〕
花粉舞う暫しセシウム忘れそう 絵扇
お遊戯が嫌だとやめた幼稚園 六平太
羽衣もヒートテックデ冬を舞う こいし
シルバーダンス女性がグイとリードする 千代子
年金の囲いの中で舞い続け 睦悟朗
見てみたいお札の束の舞い姿 游子
ハレもケもご破算にするカーニバル 帆波
舞い方が下手で昇進縁が無い 七五
リタイヤへ今度は妻が舞うと言い 品子
今となりゃ舞っても誰も振り向かぬ しげる
〔秀作〕
舞い上るダイオーイカも春かしら 唯夕
元総理軽くいなして真央が舞う 団扇
最後には花に咬み付くフラメンコ 芳夫
〔特選〕
褒め言葉飢えていたから舞い上がる しげる
軸 復興へ神楽脈々受け継がれ 静枝

2・2、3月分の宿題「猫」
3月の宿題は「猫」、3句詠で、山田こいしさんの選でした。
選者「題を知らずにここにきて即吟の方もいらっしゃったようです。私自身ここにきて作りましたが、選者になって助かりました(笑い)。最後の句の化ける猫が印象に残りました」
〔佳作〕
猫ちゃんがいれば男はいらないわ 正
化けて出てくるのはメスの猫ばかり 帆波
食べ終えた鮭缶猫のマーク見え 静枝
夫婦喧嘩ネコも女房に加勢する 絵扇
猫被りほんとの自分見失う  七五
魂胆へ猫撫で声が寄ってくる 倫也
猫じゃ猫じゃの伴奏をする猫の皮 団扇
節電にネコ懐に抱いて寝る 絵扇
老いの身にひとり遊びの猫じゃらし 煕
生きていく明日の知恵の猫ちぐら 煕
  筆者注:ウィキによれば、猫ちぐら=藁を編んで作った猫用のペットハウス の一種で新潟県
関川村や長野、新潟両県にまたがる秋山郷周辺の伝統民芸品
〔秀作〕
親近感先祖同類猫贔屓  以呂波
親と猫看取って日がな庭仕事 静枝
人間に飼われて媚は売らぬ猫 利江
〔特選〕
小猫から女豹私にある魔性 静枝
軸 家の猫二泊三日の旅に出る

3、五分間吟
この後、課題吟「舞う」特選の白子しげるさんの出題、選による五分間吟を行いました。課題は「蛇」でした。
〔佳作〕
蛇穴を出づと言えども春遠し 千代子
蛇腹式高層階の火へ挑む 静枝
鎌首をもたげて迫る大蛇いる 七五
大小の蛇の目親子でお買物 正
啓蟄に這い出して来たのは蝮 こいし
下駄の跡覆っているのは蛇の目傘 こいし
蛇の目から春雨こぼし芸妓来る 大仏
蛇よりも女の執念おそろしい 利江
酒癖が悪くて

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