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川柳マガジンクラブ東京句会1月例会

1月12日(日)、駒込学園で第88回が開催されました。
お世話役はいつもの植竹団扇さん、松橋帆波さんです。出席者は伊藤三十六、小倉利江、加藤品子、鎌倉大仏、菊地順風、白子しげる、白勢朔太郎、高田以呂波、唯夕、長谷川渓節、平井 煕、藤原栄子、本間千代子、水野絵扇、宮本游子、村田倫也、山田こいし、ゆめか、佐道 正、星野睦悟朗、20名、欠席投句は小野六平太、成島静枝、丸山芳夫、藤みのりの4名で合計26名でした。
平井熙(ひろし)さんが今回初めて参加されました。小野六平太さんと一緒に、現代川柳かもめ舎の系統の教室で川柳を作られているとのことです。

1、自由吟互選と句評会
句評会は出席者が3句ずつ選びますが、結果はゼロ票7句、一票2句、二票8句、三票5句、五票1句、六票3句でした。
今回も句評会の互選ゼロ票で?も付かなかった句は掛け合いで論評しました。今回は植竹団扇さんと松橋帆波さんが担当しました。以下の記述では、疑問ありとした方は雅号の前に?を付けました。
1・1、ゼロ票句から
(1)ゼロ票で?もなかったのは3句だけでした。
紅白を卒業式にした優子  渓節
帆波「大島優子のことですね。そこまでの大物じゃないでしょうが、AKBがそういう商法なのですね。紅白自体もそんなものになってきたということでしょうか。好きな歌手だけ見るという人も多いようです」
団扇「紅白は見ないでボクシングを見ていました」
作者の弁「視聴率40何%だったそうですが、それを宣伝の場にした。また内々NHKのOKを取っていました。そんなことをちくりとやりたかったのです」
帆波「NHKはリハーサルも厳しいそうですね」

年寄りの痛みが分かる年になり  栄子
団扇「作者は何歳なのかなあ。この方は大した年寄りではないのでしょうね」
帆波「年寄りにも身体的な痛みと精神的な痛みがあり、どちらかで意味合いが違うでしょう」
作者の弁「お正月早々ゼロ点でがっかりしました」(笑い)
団扇「痛みのわからない講評をしてすみません」(笑い)

故郷を思えば愛し百日紅  ゆめか
帆波「百日紅を季語として読むと(夏の季語なので)どうかと思いますが、写真でも見たのだろうか。母さんの小言が浮かぶ百日紅、とか何か感情が浮かぶ方が良いと思います」
団扇「作者と故郷と百日紅の結びつきがわかりませんね」
倫也「故郷の句は多いのでかえって難しいです」
こいし「冬の百日紅の肌のすべすべを思い浮かべました」
作者の弁「故郷に帰って父母を車に乗せていて百日紅を見ました」

(2)?をつけた人がいたゼロ票句が4句ありました。
ことの外強固で届くクール便  千代子
?睦悟朗「クール便はふつう強固に梱包されているのではないですか」
帆波「クール便でいろいろ不祥事があったことを詠んだんですよ。そもそも割増し料金でで高いのに」
作者の弁「お節を初めてとってみたら、がちがちに凍っていました。不祥事があったからだと思います」
利江「句の中に「おせち」を入れてしまった方が良かったのではないですか」

駄馬駆ける正路ゆけるかアベイズム  大仏
?倫也「駄馬は普通の人を言っているのでしょうか。アベイズムは総理のことでしょうか。正路もよくわかりません」
?品子「阿部さんのことを言っているのでしょうか。駄馬がわかりません」
?利江「倫也さんがおっしゃっているように私も疑問に思いました。安倍さんがまだ駄馬かどうかもわかりませんし、「正路」もわかりにくいです」
団扇「ずいぶんな言い方だと思います」
しげる「アベイズムに乗って一般庶民も正路いけるのか、ではないですか」
作者の弁「天使人語に乗っていた語句の頭に「駄」をつけてみました。

鉄骨が無言の叫び鵜住居  みのり
今回一番?が多かった句です。議論の前に鵜住居(うのすまい)が釜石市で津波被害にあった場所の地名だと分かりました。
?睦悟朗「地名だと聞いて良い句だと分かりました」
?利江「鵜住居がわかりませんでした」
?こいし「鵜住居が」
?三十六「長良川のことかと思いました」
欠席した作者の寄せたコメント(長文なのでほんの一部)「最後まで防災センターへの避難を呼びかけたのに(二階の天井近くまで津波が来てしまい)亡くなった人が多数出ました。この防災センターは保存するか解体するか意見が二分しましたが、解体されました」
筆者注:この防災センターは避難所ではなかったが、いつも避難訓練では避難先になっていたので、
多くの人が避難所と思って殺到したらしい。ここに逃げたのは200名くらいとの説が
あるが、助かったのは26名だけだった。

正月は女房の愚痴は聞き流す  絵扇
?倫也「古川柳にもよくあるような句です。悪いとして?をつけたのではなく、次点句でした。
帆波「正月くらいは言うな、ということでしょうね」
作者の弁「  省略   」(旦那さんのご機嫌が悪かったらしい)

1・2、一票句
2句でした。
くまモンのパンツ見せてる着替え室  順風
熙「くまモンはよくわからないが、面白いと思いました」
?正「どこでか、どういう状況かがわかりません」
団扇「スーパー銭湯じゃないですか」
帆波「パート先の更衣室では」
作者の弁「元旦のマラソン大会で、市役所の会議室が着替え室だった。隣の男の人が自慢気に着ていました」

駄馬老いていても消えてぬ好奇心  利江
栄子「自分を見ているような気がしていただきました」
作者の弁(「ていぬ」を詰めて「てぬ」としたが)「自分でも出してから変だと思いました」

1・3、二、三票句から
(1)二票句
平坦な道に油断が落ちている  朔太郎
順風「「油断」が良いと思いました」
千代子「私、休み明けにごみ当番に遅れそうになって走って転びました。実感句です」
?こいし「句の雰囲気はわかりますが「落ちている」がちょっと腑に落ちません」
作者の弁「油断という言葉をどううまく表現できるか、いろいろ考えました」
帆波「ちょっと箴言的ではあります」

父さんが熟成をする二日酔い  芳夫
利江「お酒月の句でしょう。お父さんがすっかり出来上がった様子」
品子「私もそう思いました。お酒飲みの一場面がよくでています」
団扇「上手ですね。熟成が良い。熟成とは長い時間かけた変化です」
欠席の作者が寄せたコメント「父さんが父さん
らしいのは二日酔いのときではないでしょうか」

あなたにもXデーはきっと来る  三十六
唯夕「一年に一回会う先輩が膵臓がんで亡くなりました」
大仏「X デーに感銘しました」
帆波「終わりをXとあらわしたのがいいですね」

その他の二票句。(やり取りは省略します)
同様に賀状の文字も年を取り  しげる
財布にもお大事にどうぞと言われ  団扇
・・・入院した病院の会計で
切れた日はキャッチボールが足りなくて  帆波
痛み入りますと痛まぬ顔で言う  正
風邪一巡家族全員寝正月  以呂波

(2)三票句
草食系だけど種牡馬をやってます  游子
熙「我々も草食化が始まっているので」
大仏「精神的にはそのつもりなので自分のことのようで」(大笑い)
順風「草食系と種牡馬の対比が面白いです」
?倫也「これちょっとおかしいです。もともと馬は草食系じゃないですか。笑いを取ろうとしたのかな」
作者の弁「イメージとして作りました。女の子とあまり付き合わないような男性が増えているとかで」

現実を認めなさいと烏鳴く  倫也
唯夕「マンションの上でもときどき鳴いています。面白いと思いました」
三十六「烏鳴くは上と切れていますが、なんとなくうまくできています。印象吟的でよいです」
利江「「烏鳴く」でしめているのが面白いです。人間を馬鹿にしているのかと思うように鳴きます。(以下烏に対する恨みつらみ・・・・・・)」
作者の弁「烏が啼くのは不吉だと言われていますが、昨年はよくないことがいろいろありました」

さりげなく立つ位置かえて擦りぬける  熙
以呂波「こういうすべを持っている人は羨ましいです」
游子「こういうのが長く生きていく道かなと思いました」
絵扇「私もそう思いました」
作者の弁「いろんなピンチをいろんなことで切り抜けてきました」

その他の三票句(やり取りは省略します)
ぽつぽつと発がん性の癪の種  唯夕
ゆるキャラも潜り込んでる都知事選  品子

1・4、五、六票句
(1)五票句
正直な遺伝子を見るお正月  静枝
唯夕「皇室も三代、姉夫婦も三代ですが、見ているとこのように感じます」
大仏「検査をしたわけではないのでしょうが、お正月らしい良い句です」
しげる「孫たちが来ると私と悪いところが似ているなあ、と思います」
游子「たまに一族が集まると意外にあの子は誰それに似ているとかありますよね」
睦悟朗「核家族が久しぶりに集まると、よくこんな話も出ます」
欠席の作者が寄せたコメント「なかなか鳶は鷹を生みません」
(2)六票句(最高点三句)
さみしいからそうだコンビニへ行こう  六平太
游子「コンビニが何となく哀切感が漂いいいなあと思います」
絵扇「コンビニなら誰かいるだろう」
正「新しい表現に感じます。五七五でないのに十七。九・八」
こいし「現代のさみしい様子。そしてコンビニなら誰かいるでしょう」
朔太郎「コンビニは、私のところは二人だけなので、一人になる時があり、よく使います。おでんなども評判が良いです」
千代子「お正月は特にこうなります。そうだコンビニへ行こうは実感です」
帆波「不安を抱えた人の心のケアマニュアルにも合っています」
団扇「しょっちゅうは行かない人なのではないですか。だから、そうだコンビニへ行こう」
欠席の作者はコメントなしでした。

過去帳のようになってく住所録  睦悟朗
倫也「過去帳が良い。私も本当にそうです」
しげる「まったくそうです。赤線を引くことが多くなりました」
以呂波「過去帳がすごい見つけです」
絵扇「過去帳がいいと思います」
渓節「人生の悲哀が伝わってきます」
品子「過去帳と住所録がいいと思います。明るいところもあります」
作者の弁「パソコンで管理していますが、線を引くだけでなかなか消せません」

一羽二羽千鳥に孵る三次会  こいし
三十六「この句は二重丸があれば二重丸です」
朔太郎「感心しました」
千代子「千鳥が孵るがいいですね」
品子「孵るが新鮮です」
渓節「すごくテクニックもよいです」
以呂波「孵るがいいです」
?睦悟朗「一、二、千、三とうまく使ってリズムもよい句なのですが、孵るが気になりました」
作者の弁「いろいろ考え、千鳥足なら三次会と思いました。一、二、三は上り調子を意識して作りました。
団扇「千鳥でなかったのが千鳥足になった、ということですね」

2、課題吟(宿題)「満腹」
宿題は「満腹」(表現自由) 三句詠で、宮本游子さんの選でした。
選者「お腹が一杯になると頭が空になる、とかダイエットがらみとかよくある句がありました」
「佳作」
選者「最初の二句は問答になっています」
腹さする狸親父になり下がる 倫也
食った食ったと腹を撫でるの止しなされ 団扇
(なるほど、とみんなが笑う)
空腹を満たすと不満顔を出す しげる
児のげっぷ胸に感じる幸せ度 三十六
飲むたびに聞く級友の武勇伝 渓節
幸せが満腹だけにあった僕 睦悟朗
腹一杯食べた夢見た血糖値 (笑い)朔太郎
食いさしを網に絡げた女郎蜘蛛 こいし
酒池肉林きっと長生き出来ないな みのり
満腹のおんなは居ない夢路の絵 千代子
もめそうな議題は飯の後にする 睦悟朗
腹ごなしJKさんぽ高くつき 順風
「秀作」
満腹の書架に三日で痩せる本 千代子
食べて来たけど又食べる新夫の胃 唯夕
父の腹多分幸せ詰まってる みのり
「特選」
全部飲むと満腹になる処方箋 正
軸 満腹と飢餓で地球を住み分ける 游子

3、五分間吟
この後、課題吟特選の佐道正さんの出題、選による五分間吟を行いました。課題は「時」でした。
「佳作」
時来たりほくそ笑んでる知事候補 唯夕
リタイヤへ時計外すが第一歩 品子
丑三つ時だけど時給は変わらない 帆波
時の鐘焼き芋食べる合図です こいし
時々は禁酒と書いて壁に貼る 睦悟朗
時間まで待てない人もいる相撲 順風
時々は嘘も上手につけおんな 千代子
チンの3分が染み付いています 帆波
ある時はハイドにもなる生きる知恵 三十六
腹減ると進み始める腹時計 渓節
過去形の恋が時折顔を出す 倫也
「秀作」
五分吟できないままに時が過ぎ (笑い)渓節
時駆ける少女も今やバツ一に 游子
神様の手のひらにある時間軸 帆波
「特選」
先を読め読めるわけない時がない 煕

次回について
日時  平成26年2月9日(日)   13時開始
場所  ちゃんこ 岩船  文京区向丘1-10-3 肴町旭ビル
いつもの駒込学園が入試で使えませんので、会場が変わっています。
①句評会
事前に自由吟を一句提出してください。
宛先 ㋐新葉館宛の場合 1月末締め切り
新葉館のホームページをご覧ください。
㋑松橋帆波宛の場合 2月4日まで
郵送 〒125-0061 葛飾区亀有1-13-1-407
Fax 03-3604-7328
メール honamikp61@gmail.com
②課題吟
課題「舞う」(表現自由)3句  当日持参してください。句箋は会場にあります。

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