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さて、「中七川柳」「台無し川柳」についてです。

「中七川柳」とはその名の通り「中七」を作っていただくお遊びです。

ただ、上五、下五だけが書かれた句箋をお配りして、考えていただくのでは芸がございません。

そこでまず、上五だけが書かれた句箋をお配りします。
今回は「運のいい」という上五にいたしました。
そこへ参加者それぞれに勝手な下五を書いていただきます。

それを回収し、改めてばらばらに皆さんへ配ります。

その「運のいい」という上五と、誰が書いたか判らない下五が書かれた句箋に、意味が通るような「中七」を作っていただくわけです。

同じように下五だけが書かれた句箋を使って上五を書いていただきます。
今回の下五は「それっきり」にしました。

ポイントは、とにかくつながりにくい上五、下五を書き込んでおくことです。

例えば
「運のいい」「    」「泥の中」
「きりがない」「   」「それっきり」
等ですね。

こうして、
「運のいい」「    」「上五」
「上五」「   」「それっきり」
それぞれの句箋に中七を作って頂きます。
つながらないものを、如何につなげるか、
格好いい表現をすれば、修辞法の修練にもなります。

選考は
植竹団扇さん「運のいい」と
甲野竜雄さん「それっきり」にお願いいたしました。
優秀作品は次の通り。
披講は「中七」を作った方が行ないます。
選考の方は、ご自分の作品(中七)を軸として発表します。

秀 運のいい 藁を信じる 絵空事  エルビス

軸 運のいい 話だけ読む Eメール  団扇

秀 今何時 夫婦の会話 それっきり  かん菜

軸 あなたとの 愛の過去など それっきり  竜雄

団扇さんに当った下五は、運が悪かったようです。

続いて「台無し川柳」です。
これは上五、中七まで書かれている句箋の下五を作っていただくのですが、
「上五、中七」で表現されている世界を、台無しにするような下五を作るのがルールです。

今回のお題は
「君がいて 僕がいたから」という上五、中七です。
これに下五を加えて、台無しにしていただきます。
「君がいて 僕がいたから 虹が出る」や
「君がいて 僕がいたから あたたかい」
などの美しいオチはダメなのです。

これは私(帆波)が批評を加えながら選出しました。

優秀作品は次の通りです。
優秀 君がいて 僕がいたから 薬漬け 順風

軸  君がいて 僕がいたから 秘書が逝き 帆波

基本、お遊びですが、「台無し」という意味は「句会で抜けない」という意味ではない、ということをご説明いたしました。
もっと自由に、思い切った表現を考えていただきたい。
句会で抜ける抜けないという、狭い世界での共有性に捕らわれることなく、下五で句がどのように変わってしまうのかを体験していただきたい。
というのが目的です。

今回の企画は、
「一語摘み」では、漢字一字を取る場合、どの漢字を皆さんが取るのか、その傾向、作りやすいものを選ぶのか、そうでないのを選ぶか、また音で聞くだけでは判らない同音語をどのように処理するのか、という問題提起になりました。

「中七川柳」には、句箋の再配布時に運の良し悪しが現れますが、それも一興。
意味の通らないものをつなげる場合の修辞法について、普段と違う思考が試せたと思います。
「台無し川柳」は先に書いたとおりです。
普段考えている「これはダメだ」ではない「台無し」があるのを知ることで、より広い着想のきっかけになれば幸いです。

そんなこんなで、第42回川マガ東京句会12月忘年句会は、盛会のうちに終了いたしました。

ご参加の皆様、どうもありがとうございました。

来年は、1月10日(日)12時半より、駒込学園にて新年句会を開催いたします。

句評会で使用いたします自由吟(旧作可)を一句、事前にご投稿願います。
当日の課題吟は「富士」(表現自由)3句詠です。
他、五分間吟、サロンを予定しております。

沢山のご参加をお待ちしております。

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