Loading...Loading...

表題の句は定年後に何かやろうかなと、初めて取手川柳会へ出席された方の句です。

5月句会鑑賞         太田紀伊子

家康が言ったかどうかはさておき、人の一生は重い荷を背負って長い坂を上るようなものです。途中で恋、別れ、争いといったドラマはあっても大部分は平凡な日常生活の繰り返しです。そのような人間のライフ・サイクルや自然界の法則を冷静に描写する川柳を軽味(かるみ)の句と呼び、古川柳にも良い句があります。

「長噺(ながばなし)とんぼのとまる鎗(やり)の先 」の句は武器とも知らずにとんぼが憩う様子を、そして戦をしていなければ長話に興ずるのが人間本来の姿であることを詠んでおります。

また「孝行のしたい時分におやはなし」の句は親の年になってみないと親の気持ちはわからず、かといってそのころには親はすでにこの世にいないという、どうにもならない人間の心の成長過程と寿命との関係 を巧みに詠んだものです。

現代川柳は時事を取り入れながらの自己表現になってきましたので平成天皇のご退位論から「退任」という課題が出ました。退任イコール退職の発想が多かったですね。サラリーマンの世界でした。よって祝い、メッセージ となり退任、退職で喜ばれた秀逸句

退任日喜色満面部下の顔      隆

退任を親の介護が待っていた    光子

主婦退任夫に告げる昼ごはん    なずな

宿題「どきどき」オノマトペの題は個人差があります。胸の心のどきどき。

血圧を測る白衣にときめいて     祖愛

子の彼に会いどきどきを想い出す   タンゴ

買いました綴じ込み付きの週刊誌   昭栄

下二桁そろえば億の宝くじ      敏夫

心配なドキドキ

どきどきと今か次かと待つ呼名    流川

再検査結果待つ間の控室       昭栄

合否告ぐ封開けられず神棚へ     恵子

教習で胸の鼓動が鳴りひびく     あい子

大きな問題のどきどき。

うたたねの機内を襲う乱気流   紀伊子

戦争かドキドキさせる北と米    不二雄

ネクタイが揺らいで見えた百条委   光子

「破る」は互選でしたので人間の思いは様々ですが全く同じ発想の句がありました。

孫帰り破れた障子ぶらぶらり     タンゴ

孫帰り障子の穴が又増えた      昭栄

穴ふさぎ障子に咲いた花三つ     孝子

記録を破るだろう願望の時事句。

今年こそ10秒破る予感する      敏夫

将棋界記録破りの十四歳       祖愛

お気の毒な約束破り

こいのぼり破れてもなお元気よく   英雄

ドタキャンも度重なると不信感   不二雄

門限という言葉はまだあったようです。

門限を破る違反もない独居      光子

門限を破って娘お年頃        凡斎

こんな破れは大目に見ましょう

片思い破れかぶれのプロポーズ    妙子

退職後バランス崩す夫婦間      隆

楽しい句

破れ傘二人でさせばわくわくに    なずな

破れたいこ雷様が怒ってる      なずな

初めての方が入会されるとうれしいですね。

新会員マンネリ破る起爆剤      恵子   新会員が増えて喜びの句

以上取手川柳会報6月号へ書いたものです・紀伊子

ポストする LINEで送る ブックマーク
❤️ ひざポン
ありがとう!

気軽にポチっと
どうぞ(無記名)

コメントはこちらから

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

Post Navigation

Copyright All rights reserved. SHINYOKAN PUBLISHING illustration by Nakaoka.K