マガジン新鋭柳壇5月16日締め「良心」の選句と選評。645通約1300句から54句の入選。
ここには先月選句の「貢献」の一部と選評を披露します。
課題「貢献」太田紀伊子選
特選 国難に世界が架ける善意の輪 田島のぼり(埼玉)
秀① 弔辞では倍にもされる貢献度 鴫原 三粋(福島)
秀② 100億は無理だ宮城の酒を飲む 藤森吟二(埼玉)
秀③ 主役の座夢見て今日も斬られ役 植村和一(広島)
佳作 日中の溝をパンダが和らげる 篠田胃仙(長野)
あちこちへ元気配った甲子園 渡辺光雄(熊本)
叙位叙勲遠く離れたボランテイア 前岡由美子(和歌山)
相談に乗ってしまった少し出す 寺下敏雄(和歌山)
父親が呆けないように齧る脛 菊地良雄(神奈川)
昇進を支えた妻のお弁当 竹内いそこ(富山)
献金ですかはい節税も兼ねてます 牧 新山(奈良)
口下手の割には高い棒グラフ 中島通夫(群馬)
人のためいいえ自分のためにする 渡邉舞か(静岡)
義捐金出して済むとは思わぬが 間野敏紀(愛知)
蚊にすれば僕は献血協力者 小室ひろし(神奈川)
本当に届いたろうか義援金 井手ゆう子(東京)
叩かれて木魚は役目はたしてる 岡村廣司(静岡)
嘘一つ即効薬を主張する 吉富廣(福岡)
売り上げに貢献してるスキャンダル 田代みつ子(神奈川)
ポイ捨てを拾う程度の貢献度 臼井二英(兵庫)
九番がホームランして勝ちを決め 井上郁子(兵庫)
イチローの一万分の一を寄付 平井翔子(長崎)
貢献は十分してるという補欠 森 敦貞(奈良)
文明につくし原発裁かれる 村下正子(兵庫)
ぐーたらがこまめに電気消している 川瀬渡風(神奈川)
出来ることしたまでのこと気にしない 日谷 寛(広島)
貢献か邪魔かはほんの紙一重 鶴巻忠廣(埼玉)
忘れまい津波津波と告げた人 坂本美地子(北海道)
被災地で笑顔で動くボランテア 八木柳雀(北海道)
選評
東日本大震災の被災復興への「貢献」は当然といえますが多数の「義援(捐)金」「ボランテア」が溢れる中で個性ある秀句を探るのは結構難しいことです。特選の句も多くの類想句の中ですが、スケールの大きさと美しくまとめた表現は素晴らしい。秀①は「亡き人を褒める」人情を上手く課題に結びつけましたが、読みながら冷や汗の出る弔辞もあったりしますね。秀②は被災地に贈る癒しのユーモアとして一級品。「旅行先被災地に変えかね落とす」も泣かせます。秀③は端役・並び役のドラマへの貢献との発想が秀逸。逆にベテラン役者から「大根めとつぶやいて死ぬ斬られ役」(亀山恭太)もあります。佳作上位三句は秀句と並べても遜色ない句ばかり、パンダの貢献度、センバツ甲子園からも元気を貰いました。
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