生きている死者はしなない僕の中
ここまで来ると父母は勿論、妻まで生きている使者となった。だが、この中から死者を出す事は無い。絶対に自分の中で生き続けているのだという。これより大きな不幸は待ち構えていない筈である。
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どう言えば好かったのかと時雨避け
突然の不機嫌にあたふたしている今更口をついて出た言葉は回収などできない。ひたすら弁解するだけである。無意識の中で犯したミスは反省の材料にはなるが、相手との距離を縮めるには決してはならないお手付きである。
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みんなして何にも言わぬ無関心
今日はしばしの別れ。秘かに練習してきたオカリナを披露したが誰も何とも言わない。拍手こそ「ご苦労様」程度に聞こえたが、結局机を並べた同僚がひとり去っても個人の生活に関係ないということか。
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どうせなら取ってしまえと外科医言う
男にとって大事なものでも、命には代えられないと真正面から主治医が宣う。ここまで男として生きて来た自負が頭を擡げる。こんな大事な判断を迫られることは人生の内でそう何度もないだろう。
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マッチってなあにという子とたき火する
曾孫にとって大ジイジは見たこともない人種だと映るに違いないと思う。それでも経験のない事には興味津々である。こんな田舎でも勝手にたき火するには許可がいる時代だから貴重な体験ではある。
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