Loading...Loading...

令和7年もいよいよ大詰めを迎え、内外ともに慌ただしかった一年が終わろうとしています。本年も当句会ブログをご覧いただき、誠にありがとうございました。どうぞよい新年をお迎えください。

さて、仙台句会は恒例の忘年句会を開きました。飲み食いしながらの句評や披講は和やかで、2か月の休会を経て久しぶりに顔を合わせた会員たちの笑顔があふれる賑やかな会となりました。

また、仙台の年末の風物詩「光のページェント」も例年に増して賑わい、定禅寺通りの点灯距離が延びたこともあって多くの人でにぎわっていました。

 

冬木立 流星群もひと休み 文庫

10月、荒町市民センター祭に川柳色紙を展示

10月、木立時雨さんが7年度県芸術祭奨励賞を受賞

○○○○○○○○○○○○○〇○○○○○○○○○○

 

第183回川柳マガジンクラブ仙台句会

 

開 催 日   令和7年12月20日(土) 12時から15時

開催場所   ホテルふじや (JR長町駅前)

参 加 者

中島しずえさん、竹井まりこさん、

三浦みちえさん、橋爪志津代さん、

高橋一本柳さん、荒井まさきさん、

木立時雨さん、佐藤安子さん、

佐藤岩嬉さん、島 文庫、の計10名

 

○○○○○○○○○○○○○〇○○○○○○○○○○

 

第1部 「 句 評 会 」

 

〇 二日酔ラジオ体操の夢を見る 時雨

■句評/二日酔いとラジオ体操はどう結び付くのでしょう?きっと夏休み中のPTAの当番で遅刻したのかもしれませんね。それがトラウマになっていて、二日酔いになると、つい夢を見てしまうとか。

□句意/その通りなのですが、近頃はよく仕事に遅れそうになって焦っている夢をみます。仕事を退いて大分経つのにね。(あるあると共感の声しきり)

 

〇 若いまま長寿を祝うサザエさん まさき

■句評/サザエさんのマンガ上での年齢は24歳らしいですが、マンガスタート時から年を重ねて行けば今年で何歳になるのでしょうか?いつまでも若々しくて羨ましい。

□句意/「サザエさん」の漫画連載が始まったのが1946年4月だそうで、今年で79年目。それに劇中の年齢設定24歳を加えると、何と103歳、とっくに白寿を過ぎているのです。

 

〇 今夜ヤマ知らず手合わす無神論 一本柳

■句評/言いたいことは分かりますが、遺憾ながらゴロがイマイチ良くない。語順を変えて「今日がやま無神論者も手を合わす」ではどうだろう。

□句意/友人のエピソードでした。慌てて推敲しないまま出してしまいました。言いたいことはその通りです。頂戴します。

 

〇 優等生にも苦手があったスニーカー 岩嬉

■句評/私たちの頃の運動靴は、ズックとかバスケシューズとか呼んでいました。スニーカーは比較的に新しい呼び名かも知れない。ガリ勉は運動嫌い、と揶揄しているのかな?

□句意/「スニーカー」を運動の象徴的な存在として使ったつもりですが、異論があるようですね。

 

〇 愛を吐くエディットピアフ冬夕焼 文庫

■句評/「愛の賛歌」ですね。「冬夕焼」より、冬木立とか枯葉舞うとかの方がシャンソンらしくていいのでは?(それでは付き過ぎでしょう。冬夕焼も、らし過ぎかも)「吐く」も強すぎ。語るでもよいと思う。

□句意/「吐く」は腹蔵を吐露するといった意味合いです。「冬夕焼」は血のような赤とカッと短く燃える夕焼けと言った意味合いで使いました。枯葉や凩と言った寂寥感とはちょっと違った意図で作りました。ピアフの賛歌のイメージです。

 

〇 強欲な女は笑みを絶やさない しずえ

■句評/女性にはよくある事かも知れませんね。男はこれにコロッと騙されます。なるほどロマンス詐欺のことか。

□句意/高市さん、総裁選に出馬して以降、よく笑うようになったと思いませんか?前のイメージはムッとした感じで怖そうだったのに。本心はどちらなのでしょうね。

 

〇 川柳の禁じてなのか季語と切れ みちえ

■句評/ある先輩に依れば、川柳に決りなどはない。字余りも字足らずも、季語も切れもOK。必然性があって使っていれば支障なしとのことですよ。この句の5・7で切れを付けた定型や「季語と切れ」と韻を踏んだところが良い。

□句意/川柳を始めてずっと気になっていたことなんです。伺ってスッキリしました。(切れの後に取り合わせる季語の選定は難しいですよ。付かず離れずですから)

 

〇 朝日迎え夕日を送るS席有 志津代

■句評/朝日夕日が拝めるから何処かの島かな?ハワイとかグアムとか。日が沈む昇ると言うとつい水平線をイメージしてしまう。S席有、5音とすれば「う」と読むべきですね。特別な指定席だからよほど良い所なのかも。

□句意/いえいえとんでもない。ウチのベランダですよ。高台に建つマンションだから見晴らしがいいのです。東西に長い建物だから、朝日、夕日どちらも拝むことができます。

 

〇 ああ言われこう言い返す後のまつり みどり

■句評/作者は反論したことを後悔しているのかな?

後のまつりとはそういう意味でしょ。

□句意/そのとおりです。もう少し熟慮してから言えばよかったと後悔することが多いのです。(「後のまつり」を変えるとすれば「臍を噛む」なんてどうかな)

 

〇 託したいバトン受け取る人がない 安子

■句評/中小企業の後継者問題だね。それって育ててこなかった経営者の責任だよ。いや、作者はもっと広い視点で問題提起しているのかも?

□句意/そんな大それた話ではなく、色んなサークルのこと。高齢化と会員減少で縮小の一途です。淘汰されていくのをただ待つしかないのかと。

 

○○○○○○○○○○○○○〇○○○○○○○○○○

 

今月の学び

 

川柳に原則、タブーはない。

(字余り・字足らず、季語・切れもOK)

ただし、差別等、報道禁止用語は避けるべし。

○○○○○○○○○○○○○〇○○○○○○○○○○

 

12月忘年句会の風景です。

第2部 「 句  会 」

 

今月の宿題・選者および入選句は次のとおり。

■宿題『 暮れる 』 佐藤安子選

○佳作

急ぐことないのにあたふた年の暮れ 志津代

紅白が世代交代突きつける 一本柳

母親の小骨がささる夕焼空 みどり

口達者夕暮れまでのランチ会 しずえ

せわしさを横目で眺め暮れなずむ 岩嬉

山形のお節ヒョウ干し戻す暮れ しずえ

セカセカと暮れのバアさん前のめり 文庫

時空超え「第九」「メサイア」歌う民 まさき

オフレコで本音がポロリ日暮時 みちえ

ビックバン宇宙静かに暮れていく 時雨

〇特選

抽象句黄昏れ時の探し人 みちえ

「芝浜」の落し噺や年の暮れ 文庫

軸吟  悲喜こもごも抱いて巳年も暮れて行く

■宿題『自由吟』 佐藤岩嬉選

○佳作

「さようなら」最近言った事がない まさき

靴下を脱いで素足と対話する みどり

教室の端っこにいる処世術 時雨

護身用わが身滅ぼすこともある まさき

廃車して賀状減らしてアップデイト みちえ

窮鳥を助けて恩をあてにする しずえ

おときとヘブンばけばけの千一夜 文庫

カネ一つ宙にういてるお米券 みどり

ずっしりと後期高齢待ちうける みちえ

はみシャツはファッションですと笑われる しづえ

閻魔からアトラクションのパンフ来る 文庫

〇特選

働いて働いてじっと手を見る年の暮れ 一本柳

内も外も鳥獣戯画で忙しい 時雨

■印象吟『  』 参加者の互選

○佳作

羽根突きに負けてパンダの顔になり 安子

でこぼこと今年も丸でしめくくる みちえ

中の無いドーナツだってノーベル賞 時雨

早朝から落ち着きを欠く臍のゴマ 岩嬉

〇特選

目の検査〇に見えるが当てずっぽう まさき

ドーナツ盤「あなた」を貸して戻らない しずえ

 

○○○○○○○○○○○○○〇○○○○○○○○○○

 

令和8年1月の定例句会開催予定

開催日時   令和8年1月17日(土) 13時から

開催場所   仙台市荒町市民センター

仙台市若林区荒町86-2

宿  題  「 中 」 「自由吟」 の各2句

会  費   会員 1,000円  会員以外 1,200円

○○○○○○○○○○○○○〇○○○○○○○○○○

 

令和8年2月定例句会開催予定

開催日時   令和8年2月21日(土) 13時から

開催場所   仙台市荒町市民センター

仙台市若林区荒町86-2

宿  題  「 専ら 」 「自由吟」 の各2句

会  費   会員 1,000円  会員以外 1,200円

○○○○○○○○○○○○○〇○○○○○○○○○○

あなたも川柳の句会を体験してみませんか?

見学無料、未経験の方も大歓迎です!

ご自由に、会場へお越し下さい。

句会に参加される方は、下記ホームページから、

「仙台句会」の案内ページに入り、

必要事項を記入してお申し込み下さい。

https://shinyokan.jp/senryuclub/sendai/



この投稿を読んで「いいね」「参考になった」と思ったらクリックをお願いします。
なお、Facebook、Twitterなどのアカウントをお持ちの方はそちらをクリック頂き、また、「ひざポン」ボタンもクリックください(ひざポンは無記名ボタンですのでお気軽にクリックください)。

コメントはこちらから

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

Post Navigation

 
Copyright All rights reserved. SHINYOKAN PUBLISHING illustration by Nakaoka.K