透徹した眼と洗練された言葉、清純簡潔な表現が織りなす川柳集の第七弾。
ロングセラー「川柳の理論と実践」を執筆し、現在「川柳マガジン」で「名句を味わう理論と鑑賞」を好評連載中の著者が、「平成元年」から「平成五年」「平成十年」「平成十五年」「平成二十年」「平成二十五年」と五年ごとに刊行する人気シリーズ。
軽みの境地に年齢を重ねて得た燻し銀の渋みが加わって、ついに令和版が待望のスタート!
心臓は本日止まる気配なし
花吹雪浴び渋滞の列にいる
アニサキス殺す焼酎ストレート
名水のあふれる里で酒浸り
酒が旨くてチェ・ゲバラにはなれず
いい土になれそうもない飲んだくれ
飲みましょう電信柱揺れるまで
このいのち朽ち果てるまで飲み歩く
とんがったままでは介護受けられぬ
病院へ二時間 墓場まで二分