6月号の近詠作品からの鑑賞を川柳甲斐野社の小林信二郎氏にお願いしました。
○ 懐を探れば今も借用書 田口 勝義
この借用書は書面では無い、一生掛けたって返せない物だ、あの時姉ちゃんが夫婦喧嘩までして、私に用立てて呉れた、今では一人前の顔をしているが、今の私が有るのは姉ちゃんが居ればこそだ、弟の成功を心から祝福してくれている、姉ちゃん有り難う‥元気で‥
○ 走り書きアイラブユーが添えてある 田中 豊泉
少し臭い句だとは思ったが、「添えてある」がポイントだと思う、私達の年代では「好き」なんてストレートにはなかなか言えないのです、亭主に「洗濯物取り込んで」「お風呂掃除して」と走り書きして、奥さんは女子会ランチ、「アイラブユー」と添えたのが「本音」なのか「ユーモア」なのか。
○ あの世まで来てほしくない大地震 戸鹿島節子
あの世を見て来た人に会った事は無いが、どんな様子だろうか?「天国良いとこ一度はオイデ、酒は美味いし姉ちゃんは綺麗だ」だろうか?私の本音を言わせて貰えば、この世から天災が無くなって、天災はあの世に移ってくれればと思っているんですが、でも私もあの世が近くなって来ました、あの世ではゆっくりしたいなあ~。
○ 大人でも嬉しいんだよまた明日 樋口 りゑ
大人になると子供の頃の素直さを失う、オッチャン達は苦虫を噛み潰したようなしかめっ面、無言で車窓を見ているフルムーン、ホントは嬉しいんでしょ、笑えよ、はしゃげよ、別に安っぽく見られたっていいじゃん!
○ 助手席がブレーキを踏む口で踏む 森 文代
妻の買い物のアッシー、「ホラ赤だよ」「右から車」ま~無料のカーナビだが五月蠅すぎ、両手いっぱいの買い物を持たされて、カツカレー妻は大盛、帰りはグーグー片道だけの「衝突防止装置」です。
○ 何もせんチョッとだけよと君は言う 山口タカシ
今の時代「君」は女性ですね、草食系男子が肉食系女子にラブホテルへ引っ張られる様子、グイと掴まれた腕は振り解けない「な、な、何もせん‥って言ったじゃないですか‥あーあーあー」
○ まだいける派手目の服も残しとく 壁谷 けい
欧米では歳を取ると、服の色合いがだんだん派手になって来る、先日テレビで観た、エリザベス女王の誕生祭女王の着ていた服、あっと驚くような「赤」だった、日本も欧米か~(漫才風)してくるので、残しといてね。
○ 好物は酔い覚めの水酒じゃない 桑山 公一
そ~ですよ、午前三時に飲むあの水が美味いのです、あの水を飲みたいために‥辛いけど‥酒‥呑んでいるんですよ、あの水が飲めないんだったら、酒やめますよ!天国で美味しい水飲みたいんで‥死に水は「大吟醸酒」をお願い致します。
○ マガジンに一寸気取って順子さん 佐野フサエ
一寸ばかりではなく、大分気取っていましたよ、「ニッポンのお母さん」って言う感じ、永久保存の一冊になりました。
信二郎さんとは、2014年10月12日開催「第48回静岡県川柳大会」がご縁の始まりですが、その頃の川マガ「近代川柳作家作品合評」者の6名の中に信ちゃんと鰹さんが居て興味(?)を持っていたこともあり、一目逢ったその日から旧知の仲のようになりました(笑)
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