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やっとこさ、一息ついてブログの更新です(*^_^*)

川柳豊橋番傘6月号近詠作品の中から、卑弥呼の里川柳会の真島久美子さんに鑑賞していただきました。

○これよりは以下同文の夏帽子      小田はるよ

季節は自分だけに訪れるものではなく、誰にも平等に訪れるものだ。「以下同文」の中に存在する自分の現在地をなにも考えずに受け入れるのではなく、十七音字に託して逃がす。流れるように詠まれた一句だが、夏帽子の影には、その流れに逆らう顔が隠れている。そして背景には美しい夏を置くのだろう。

○ふと思う妻のポシェットなにぬねの   山口タカシ

五十音順全てを当てはめて読み直してみたが、この「なにぬねの」の並びが一番合うようだ。合うと言っても、意味が分かるかと言えば「?」で、この句の不思議な世界に迷い込んでしまった。宇宙と呼べるほど神秘的でもなく、空気と呼べるほど当然でもない。「ふと」こんなことを考える夫のアンテナがすごい。

○聞いているただ聞いているだけでよい  中内まつ江

なんとも癒される一句だ。「聞いている」のリフレインによって、心地良い空気に包まれてしまった。自分とは違う時間軸を持っている人の話を聞いただけで、その軸に触れたような感覚。自分はなにもできないけれど、声を届けてくれる相手がいるという幸せが伝わってくる。「それだけでいい」なんて言われたら、延々としゃべってしまいそう。

○好きだった人の噂は消えたまま     寺部 水川

噂を追えば、きっとなんらかの情報は入ってくるだろう。だが、それをすることで「好きだった」ことがバレてしまう。もう過去形なのだから消えたままでも構わないではないか。こうやって句にしたことで、小さな未練が露呈された。それが恥ずかしいけと言えばそうでもなくて、清々しささえ感じる。

○ついよろけ花の蕾を折りました     池谷 英子

この句は報告ではなく、告白であり懺悔だと思う。蕾を折ってしまった自分の過失を誰に謝るでもなく、ただ淡々と句にしたためたことによって、読み手それぞれの胸に小さな痛みが生まれる。下五の口語体に、なんともいえない憂いが残っている。

○ボツボツの黒じみバナナお前もか    尾方 静子

「私もだ」と呟いてしまった。エステに通い、お風呂上がりのパックも欠かさない。ちょっと高いクリームだって買った。それなのに元気に出てくるボツボツはいったい何なのだ。女にはバナナの黒じみを他人事のように眺めている余裕などない。

○鼻だけがクレオパトラのまま老いる   須﨑 東山

クレオパトラの鼻が低かったら、歴史が変わっていたと聞いたことがある。それほど重要な高さを誇っていたのだから、たかだか「老い」くらいで劣化するわけにはいかないのだ。老いを詠まれているが、この句から伝わってくるのは凜としたプライドそのものである。

久美子さん、忙しいなかをありがとうございました。台風の被害を受けてないといいんですが…。

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