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川柳番傘5月号からの鑑賞を、かごんまの石神紅雀さんにお願いしました。
紅雀さん3ヶ月間有難うございました。
6月18日の日川協全日本川柳札幌大会懇親宴では、飛び入りのソーラン節、ハンカチの櫓を一生懸命漕いで踊ったんだけど、誰かというか、どなたかというか、写真を撮ってくれた人は、おらんかったもんじゃいかいねぇ(笑)

〇イントロのリズムつかめず狼狽える   中内まつ江
 カラオケに限ったことではない。人生すべてにおいてこうだから困るのだ。そして非情にも時間は正しく流れ、いつもと同じ「あーあ」で終わることになる。
〇みんなぎりぎりのところで生きている  本多 雅子
 一気に読ませる破調句。胸に切り込んでくる強さがある。時間にお金に愛情に、ぎりぎりだから大切に生きたい。漢字一文字だけの「生」。生きてるだけで丸儲けだ。
〇いななきをやさしくとおく編んでいく やまぐち珠美
 こちらも「編」一文字。ひらがなが美しい。「舟を編む」という小説がすぐに浮かんだ。創造的で優しい文字だ。いななきは誰のものだろう。離れて住む息子を思った。
〇怒ること少なくなって腰も抜け    山田ヤマトミ
 「腰抜け」になったことを嘆いておられるのだろうか。幸せそうなお顔が見える。怒らないことは素晴らしいことだ。たとえそれが、〇呆症のせいであったとしても。
○ときめかぬものはさっさとゴミに出す あきさくらこ
 ときめかないからと捨てた服が、そう言えばときめいていたんだったと後悔したこともある。せめて自分は家族から捨てられないように、ときめく妻でおりましょう。
〇潮時の沖の漁火夜なべする       山本三樹夫
 窓から見える美しい夜の海。でも私は男女の潮時と読んだ。つかず離れずゆらゆらと沖に浮かんでいる漁火。
○手を重ね頷くだけで軽くなる      小柳津優子
 言葉はいらない。傷ついた心は重ねた掌の温もりと柔らかな眼差しで包んであげるだけでいい。おやすみ…
○直球もカーブも多分苦手です      斎藤 勝己
「多分」が効いている。最初から逃げ腰で、本当はあなたが苦手なのですと言いたいのだ。「では失礼します」
〇目標は完走だからマイペース      澁谷さくら
 慌てない、急がない。たどり着くことが目的。寄り道も回り道もあり。私は私、私の道を行くだけ。
〇あれはあれこれはこれとし手を繋ぐ   戸鹿島節子
 「仲良きことは美しきかな」武者小路実篤の言葉が身に沁みる昨今。たくさん目をつむって関係を保っている。
そして、たくさん目をつむってもらっているのも事実だ。
〇人口を調節してる殺し合い       須崎 東山
 戦争は自然淘汰のひとつではないかという文章を見たことがある。医療の進歩でたくさんの命が繋がっている今、殺人事件の多さも自然淘汰のひとつだろうか。
〇ネクタイの裏に嫉妬が住んでいる    高柳 閑雲
男性が男性を詠んだ句。女性だったらどうなるのかなと思った。そして世はクールビズ。ネクタイ不要、心も首のあたりもスッキリ軽く行きましょう。

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