1か月遅れになってしまいましたが、
水野奈江子さんに鑑賞していただいた、豊橋番傘の仲間の作品です。
○ふと冬の海を見たくて家を出る 中内まつ江
内湾の冬の海はキラキラ輝いて美しい。また伊良湖の高波をみて驚愕したことを思い出す。海から遠い私には「ふと家をでる」作者の姿がとてもまぶしい。
○不器用と言われ続けた手で介護 花井 稔
介護の句は多い。それでも毎日の介護する作者の姿が浮かんできて引きつけられた。団塊の世代が超高齢者になった時もこのような句が出てほしい。
○薬飲め飲めドクターに踊らされ 前本たかし
薬を止めたら体の調子が良くなったと言う話も聞く。それで大病院は過剰な薬投与を止めたそうだ。一般の病院もだんだんと少なくなると思う。踊らされないでね。
○正直な鏡老醜くっきりと 山田ヤマトミ
「くっきりと」の中に作者の思いが詰まっていて面白い句。でも老醜なんてなんのその、喜びをはっきりあらわす顔はいつだって美しい。
○身勝手とわかっているが神頼み あきさくらこ
「身勝手と」が面白い。神様に縋るほどの頼みではないと思うがどんな願いをされたのかな。受験シーズンになって神様も忙しい。
○三ツ星で彼は皿まで舐めたそう 尾方 静子
私の主人は程々美味しいバイキングの方へ飛びついていくが、それでは川柳の題材にはならない。三ツ星で食べ終えた彼の表情が浮かんでくる絶好の見つけの句。
○押し合って寒の雀の口達者 小田はるよ
姦しいとはこのことだと思う落ち穂を狙っている雀の群れ。「押しあって」も「口達者」も状況をよく見て詠われ、いい句になったと思う。
○ガンバレは禁句の友と長電話 河合 久子
闘病中の人へ「頑張れ」と言ってはいけない。使ってはいけない言葉がつい出てしまうが、相手を思う気持ちあれば言わない。作者の優しさが句の中に溢れている。
○好い風が吹いて美女から来る誘い 白井 昭
カラオケの大好きな人が川柳界には多い。作者もこの美女とデュエットされるのではと、音痴の私は羨ましく思いながらこの句を取り上げた。
○勝つために決めたとっさのはたきこみ 新海 照弘
「とっさのはたきこみ」は作者の実体験の時の比喩でしょうか。なかなかでてこない言葉をベテランの作者が上手く句にして、川柳を教えてくださった。
○御嶽の煙り景色になってゆく 田口 勝義
中央自動車道から見る御嶽山は恵那を過ぎると大きくなって、煙も山を覆うように出ているのが分かる。間近の御嶽の雪と煙を見る作者の悲しみが伝わってくる。
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