12月号の『好句往来』をと思い、ブログを読み返していたら11月号がまだだったことに気付きました。なんということよ、楽しみに待っていてくれる方もおられたでしょうに、ごめんなさい。12月号の方は、明日という事で…。
鑑賞はやまと番傘川柳社の菱木誠さんにお願いしました。
〇桃ひとつ皮ごと憂いごとガブリ やまぐち珠美
〇よく尖る何が不満かおっしゃって 青嶋由紀美
〇ポイントが溜まるストレスも溜まる 藤森ますみ
新型コロナウイルスの蔓延は、人を「ストレス」や「コロナうつ」に追いやる。こんな時にこそ、笑いがほしい。精神のコントロールに川柳は欠かせない妙薬である。
〇貸し借りのない生活の心地よさ 戸沢ほたる
〇ありのまま生きて背伸びのない暮らし 油谷 克己
〇年金のサイズで決まる暮らしぶり 安西 廣恭
息苦しい世の中である。等身大で精いっぱい生きることの大切さを実感。老齢給付金の需給開始年齢が令和4年4月から70歳から75歳に改悪される。えらいこっちゃ。
〇この世へは0で生まれ0で返す 本多 雅子
〇残されたあなたとの日々濃く生きる 竹内そのみ
芸能人の自死という悲しいニュースが胸を痛める。この世に生を享けたひとつしかない命だ。大切に大切に、日々を濃く使い切りたいものである。
〇傍に居るただ居るだけでありがとう 朝倉 立子
〇ありがとうあと何回言って終わろうか 山田 優
〇生きていてくれる男の粥を炊く 森 文代
堀辰雄の「風立ちぬ、いざ生きめやも」の世界を思い出す。ただあなたの側に居さえすれば私はそれでいい。
〇ふる里はオアシスだった父母がいた 戸鹿島節子
〇潮騒にのせて未練を吹きとばす 藤田 盛雄
今年の夏は帰省もかなわず、ふるさとの老いた父母にも会えなかった。諸々の未練も潮騒が消し去ってゆく。
〇セーターの虫くい気づく衣替え 船木 正子
〇ポイ捨てにこのごろ混じるマスクゴミ 鈴木かつえ
季節は移る。衣替えに気づいたセーターの虫くい、マスクゴミとなって捨てられるご時世に秋風が染みる。
〇だんだんと平気になってゆく数字 田口 勝義
〇どこまでも悪夢は続く白い街 伊藤紀雍子
毎日、新聞で見る感染数に麻痺してないか。地球儀に目をやると感染数は3千万人を超え、死者は100万人をアッと言う間に超えた。パンデミックは終わっていない。
〇生きてゆく足が軽い日重たい日 小林ふく子
〇まあまあと折り合いつけて日々暮らす 郡山 弘子
〇反省点箇条書きして立ち上がる 鈴木 順子
〇あくびからあくびゆったりして米寿 寺部 水川
9月号を拝見すると、皆さんの句はより内省的になっている。まあまあと折り合いつけて前向きに生きてこの乱世を遣り過ごそうではありませんか。あくびを交わしてゆったり生きるのも老いの知恵である。
何とか、川柳の山積みが片付けられました♪ 作句モードに入る前に今夜は多読を楽しみます。
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