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5月号から3カ月間 さざなみ川柳会長の浅野滋子さんに鑑賞をしていただきます。

○ 遠い日の別れが今も乾かずに     小柳津優子

 過ぎ去った日の悲しみを、今も抱き続ける様子が、伝わって来ます。下五のことば選びが素晴らしい。過去の深い悲しみ涙のあけくれを、追想させてくれました。

○ ネクタイに条件反射する背筋     河合 正秋

 普段はそれぞれ好みのスタイルで、お洒落の寛ぎも、ネクタイが様子を一変させ、服装を正すべき場所へのお出かけに、きりっと背筋の伸びる緊張が伝わりました。

ギアチェンジして生きて行く八十路坂  郡山 弘子

 健康な時は、若い頃と同じペースで、仕事に遊びに行動出来て、つい齢を忘れてしまいそう。躓きを体験して初めて体力の衰えを自覚します。チェンジは賢明ですね。

○ エンディングノートただ今記入中   新海 照弘

 人生の締め括りを、軽快なタッチで明るく詠み、暗いイメージを抱かせない手法が見事、書き残すべきあれこれも沢山ある筈で、見習いたいものです。

○ 久女にはならぬつもりの恋を詠む   鈴木 順子

 虚子が「ホトトギス」から追放した、情熱の女流俳人を配し敢えて恋への自制、フィクションで大いに羽ばたいて下さい。恋の経験の無い私は相聞歌に弱いようです。

○ 初恋のページに褪せた花栞      田中 豊泉

 こんなロマンチックな句が、男性作と思うと胸が躍ります。素晴らしい思い出は、消える事は無いでしょう。詳細をそっと花栞に聞いてみたくなりました。

○ ひび割れを直そうとするいい仲間   寺部 水川

 大切な仲間に恵まれることは、人生最大の幸せです。素朴に心情を吐露した句の中に、ひび割れの重大さにも立ち向ってくれる心がじーんと届きました。

○ 沈黙を恐れ失言してしまう      藤森ますみ

 この失言が、どんな場面、また立場なのか分からないですが、黙り通す事も出来ない状態に置かれ、ついつい口を開いて、本音がこぼれたのでしょうね。

○ 花占い来世は美女ときっと添う    水谷 一舟

 何時までも若々しい作者の発想に驚きました。素敵な世界を持って夢を描き続けられるなんて、肉体も精神も健康の賜物、誰も真似の出来ない境地に脱帽です。

○ 残像がうすむらさきの風の中     武藤 怜子

 過ぎ去った諸々の想い、胸の奥に刻まれた面影が揺れています。うす紫という高尚な彩に風を織り込んで、ふんわかとした空気を感じ、心憎い形容が光りました。

 4月に入ってから仕事の比重が大になりました。ストレスは溜らないですが、工場と事務所の往復に1日1万歩くらい歩くので、帰宅してからはバタンキューです。

幸い優秀な事務員さんが、もう請求書を仕上げてくれたので、今夜からは仕事を忘れて、川柳を考えます。

 山の あなた さん  良かったらまたお願いします。

4月30日の東日新聞に、3月句会作品の中から1人1句ずつ載せて頂きました。ありがとうございます。

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川柳豊橋番傘5月号『好句往来』”にコメントをどうぞ

  1. 山の あなた on 2013年5月3日 at 12:06 PM :

    順子さまにはますますの怪気炎、大慶に存じます。

    ○久女にはならぬつもりの恋を詠む
     作者は文武両道の達人。且つ経営者にして教育者。
       蝶追うて春山深く迷いけり  久女
     久女に憧れながら久女を否定する。恋に恋する女の夢を人一倍持ちながら、自分の現実にしっかと足を下ろしている気丈さ。 
      春山に迷わぬように蝶を追う の心境。

    ○沈黙を恐れ失言してしまう
     総じて大物ぶるお人か、大物だが無視されやすいお人がしてしまう。文章の流れの中で「例えば」の言葉を言い忘れると誤解に繋がる。新聞記者にも悪人がいてわざと誘いをかけてくる。それを待っている国もある。

    ○ギアチェンジして生きて行く八十路坂
     なんて真面目なお方でしょう。きっと頼られていなさるに違いない。社会貢献するためには先ずもって安全運転しなくっちゃ。こういう方には年金の払い甲斐があるというもの。       
       ローギアに替えて八十路の下り坂 拙句

    ○ネクタイに条件反射する背筋
     そうです。そうです。それがジェントルマンです。自己暗示のために高いネクタイを買うのです。そして古くなれば目もくれなくなるのです。昔のヒトは時折思い出すくせに。だから奥様はパッチワークなんかにしてしまうのです。
     でもネクタイで他人を推し量る悪い背筋も居ますよ。

    ○遠い日の別れが今も乾かずに
     はい。脳も肌もすっかり乾いてしまった今ですが、あのヒトにプレゼントされたネクタイは捨てられずにあるのです。奥様が外出した時にそのネクタイを首に当てていそいそと鏡に立つのです。その日の晩酌は限りなく美味しいのであります。

    ○花占い来世は美女ときっと添う
     なんという罰あたり。奥様だって十分にお美しいじゃァありませんか。女の条件は美人ばかりじゃないでしょう。小生は順子さんが好きですよ。
    この句は花占いをしたらネクタイを送ったヒトを思い出したという意ですよね。 

    ○初恋のページに褪せた花栞
     あら。あの感激の初恋をお忘れなのですか。あなたの乾いていない脳の中のこのページを大事にしましょう。仏前のお花だって時折は季節の花をお供えするでしょうに。そのページは幼稚園の部の3ページあたりでしょうか。

    ○ひび割れを直そうとするいい仲間
     うらやましい。彼は奥様の次に宝物です。遠い日の別れ以外は何もかも乾いてしまった最近はすぐにひび割れをします。この土建屋さんのような仲間がいるかぎり安心して夫婦喧嘩が出来ますね。

    ○残像がうすむらさきの風の中
     花言葉というのがあります。彩言葉はあるのでしょうか。あるなら「うすむらさき」はどんな言葉を秘めているのでしょう。
     源氏の生涯の伴侶であった紫の上は苦悩する人生でした。女の性の悲しくも誇らしい日々。「人生」を体験した女性にしか感じ得ない風。脱帽です。

    ○エンディングノートただ今記入中
     大切な心がけです。恋も失言もネクタイも花栞もそしてピンクもうすむらさきも、いいところだけを記入するのですよ。八十路のギアを上手に捌いて。ただ注意すべきことがあります。それは完成が締め切り日に時として間に合わぬことです。

    好句しっかりと鑑賞いたしました。ありがとうございました。
    いつもながらの御無礼お許しください。

    • 鈴木順子 on 2013年5月4日 at 6:25 AM :

      山の あなた さん
      おはようございます。
      昨日は、『愛知川柳作家協会総会並びに川柳大会』に、豊橋番傘からは6名で出席しました。会場は名古屋港湾会館。
      金山駅で地下鉄と乗り換えます。で、帰りに金山駅ビル(っていうのかな?)の中の『嘉門』さんで、6名で反省会をしました。
      といっても割り勘 大枚1430円也ですけどね(笑)でも、この時間が私にとって最高の幸せな時間です。

      丁寧に、鑑賞してくださり有り難うございます。構成が素晴らしいです。一度お会いしたくなりました。
      昔々、少女雑誌のペンフレンド欄から、ちょこっと文通を楽しんだことがあったんですが、そんな事などを思い出しました。会わないほうがいいですかねぇ?。これからも、宜しくお願いいたします。

  2. めぐみ on 2013年5月3日 at 9:54 PM :

    順子さん、こんばんは。
    毎日一万歩歩く事は健康にはとても良いと思いますが、結構ハードですよね。お身体にはお気をつけてお過ごしください。

    好句往来はその名の通り好句ぞろいで読み応えがありますね。色々な題材が詠まれていて、メンバーさんの層の厚さを感じます。

    山のあなたさんの鑑賞文も楽しいです。じっくり読ませていただきました。構成もコメントも練られていて朝日新聞の文芸欄の一ページに載せたいですね。

    “春山に迷わぬように蝶を追う” の一句は、上手く久女の句を昇華して作者の思いを言い当てているように思います。
    ネクタイのパッチワークと大切な恋の思い出には笑ってしまいました。
    幼稚園の部の3ページにはなるほどです。確かにその辺りでしょうか。
    うすむらさきという色から “紫の上の身の上” に思いを馳せる心のやわらかさには憧れます。
    エンディングノートの句については “完成が締めきり日に時として間に合わない” とのご明察・・・恐れ入りました。

    いい時間をありがとうございます (^-^)

    • 鈴木順子 on 2013年5月4日 at 6:41 AM :

      めぐみさん、おはようございます。
      私の1万歩は、ちょこちょこ走り回っているだけで大股でしっかり歩いてるのではないから、ダイエットにも何にもならないと、お友達にバッサリ斬られました。(泣く)(笑う)です。
      山の あなた さん の鑑賞文 
      どこかにPRに回りたいくらいな素晴らしい構成で、ブログに華を添えてもらえ、私は幸せ者ですね。
      めぐみさんのコメント、嬉しかったです。有り難うございました。

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