川柳句集『羅針盤』――ためらいの先へ
体裁:B6判ペーパーバック・92ページ
ISBN978-4-8237-1388-0
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主な内容
南野耕平川柳句集『羅針盤――ためらいの先へ』は、迷いを断ち切る答えではなく、問い続けるための小さな方向感覚を手渡す一冊。
作者は川柳を、人間と向き合うための「構え」や「態度」と捉え、全72句にそのまなざしを通わせる。
朝礼や会議室、経営理念といった組織の言葉をわずかにずらし、個人の輪郭が失われていく不条理を、可笑しみとともに描出。一人称が行方不明になり、ため息が船の動力となるなど、抽象的な違和感を身近な物や身体感覚へ置き換える比喩が鮮やか。
1句1ページの構成である本書の豊かな余白は、読み手を安易な結論へ導かず、立ち止まって現在地を確かめる時間を生み出す。
きれいな答えに息苦しさを覚える人、言葉が常識を少し傾ける瞬間を味わいたい人に薦めたい、静かな問いに満ちた句集である。
●収録作品より
二行目の日記に潜む嘘ひとつ
朝礼で行方不明の一人称
そっと舟押し出すように友の通夜
ポケットに手垢のついた羅針盤
ただ風の気配を待っている余白
















































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