主な内容
笑い話や噺本、あるいは小咄という庶民的な文学は意外に研究が行き届いていない。それは庶民的ということが、文学的に低レベルで低俗と誤認されることもあり、多くの研究者がこれを避ける傾向にあったことは否めない事実だ。その結果、日本文学の大切な一面である“笑い”が、マイナーな位置に追いやられてしまっている。
文学のみならず、人間社会にとって“笑い”は貴重なもの。“笑い”があることにより、人は和み、やさしくなれる。すなわち“笑い”は人間関係の潤滑油の役割であることは言うまでもない。
島田大助氏は、近世笑話研究の第一人者。氏の精力的な研究は、“笑い”や“おかしみ”の何ともいえない魅力から入り、 “笑い”を通して市井の人間模様を掴み取ることに至った。結果、“笑いという文学”は、人間の本性を際立たせ、そして、良心を呼び起こすことの出来る力まであることを知ったのである。
そんな“笑い”の力の源が、いったい、どこにあるのかを懸命に探し出したのが本書である。
近世には夥しい数の噺本、小咄本が誕生した。むろん、それは時代の要求があってのことだ。時代の閉塞感、日常生活の不足、不満。そんなものを吹き飛ばす“笑い”を人々は求めていたのである。その近世と現代を比較して、今は“笑い”が不要な時代なのだろうか。そんなことはない。
平成の今、ぎくしゃくした人間関係、核家族化の弊害。経済優先、効率優先の世相。それに遅れまいと必死についてゆく一般市民たちの息つかいと汗。
それらを吹き飛ばす“笑い”が今こそ必要だろう。
本書は、近世の人々の求めた“笑い”“おかしみ”の原点を求め、丁寧に、分かりやすく、噺や小咄を拾い出し、解説した名著である。






























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