鳥 |
課題「鳥」入選作品 |
選考/本田智彦 2017年1月募集分 |
念願は青い地球に青い鳥 | BBブンゴ | |
青いを地球と鳥と重ねた句。題はトリだからトリに評をするとメーテルリンクの劇曲にチルチルとミチルの兄妹の夢の中で幸福の使いである青い鳥を求め幸せが身近にあることを知る。 | ||
ジャンプ台高梨沙羅は鳥になる | 西山竹里 | |
無邪気な顔をしてあれだけジャンプでとべるのかと感心させられます。とんでいる姿はまるで空とぶ鳥です。五輪の活躍を期待したい。 | ||
鶏一羽潰して過疎のおもてなし | なるちゃん | |
田舎では急なお客さまへのおもてなしはニワトリをつぶしての料理が一番、そして、祝いどきにもトリ料理です。子どもの頃を思い出しました。 | ||
電線に雀の姿見なくなり | 諸行無常 | |
インフルに無実の鶏が涙する | よし絵 | |
戦争など忘れた国でハトの群れ | 白子しげる | |
物騒な世間よりもとカゴの鳥 | 小林祥司 | |
不自由が自由より好き籠の鳥 | 太秦三猿 | |
若冲の墨の世界に生きる鳥 | 綾 | |
コウノトリのおかげで今は孫四人 | 春爺 | |
飛ぶ鳥を落とした頃もあった過去 | 沢田正司 | |
おしどりを装っている世間体 | 白子しげる | |
難民に付けてやりたい鳥の羽 | 小林祥司 | |
どっち先だたか迷う鳥と取 | クスクス法師 | |
青い鳥 うちの屋根だけ避けている | 汐海 岬 | |
飛ぶ鳥を 落とす勢い 今いずこ | 秋吉 伯柳 | |
坪庭に今朝も小鳥のお客様 | きぃろっく | |
焼き鳥が天下国家を論じさせ | 岡田淳 | |
傷心の鳥が大空翔けて行く | 野川 清 | |
鳥になり大空滑るグライダー | 啓 坊 | |
国境を鳥が飛び行く意のままに | 紅 香光 | |
どちらにもいい顔をする風見鶏 | 澤磨育 | |
初売りが過ぎて商い閑古鳥 | ねこママ | |
木鶏が金と女にまだ動く | 美和山吹 | |
鷹の爪隠し演じた真珠湾 | 松村 しげる | |
爆買いも賞味期限か閑古鳥 | 古屏風 | |
千年は守ると鳳凰屋根に立ち | おじ丸 | |
阿久悠の鳥の詩 さて歌手は誰 | 小田龍聖 | |
猫去って残飯漁りするカラス | 松本清展 | |
トンビの子鷹になる日の夢を見る | 赤松重信 | |
子供らに家へ帰れと七つの子 | 上原 稔 | |
冬の海寒いか鳥も泣いている | 狭井達彦 | |
白鳥に国境はない日本海 | 武良 銀茶 | |
青い鳥探して家を留守にする | すずき 善作 | |
蜜を吸うメジロ見ながら日向ぼこ | 諸行無常 | |
ゴルフして英語で鳥の名を覚え | 高橋 太一郎 | |
籠の鳥から18歳が脱皮する | 望月 弘 | |
一生を保障されてる篭の鳥 | 白峯 | |
忘れてたごみの日カラス教えられ | 四季 | |
母という大きな羽で守られる | 麦乃 | |
ああこれが自由なのかと鳥になる | 藤井智史 | |
遊びたい子どもを急かし北帰行 | 佐藤彰宏 | |
鳥の目になってドローン飛び立ちぬ | 坂本加代 | |
鶏が先だ卵の干支はない | 太秦三猿 | |
痛ましい鳥インフルの殺処分 | 小田慶喜 | |
ドローン飛ぶ空の小鳥よご用心 | 里芋姫 | |
鳴くけれどロクに飛べない尾長鳥 | はなぶさ | |
焼き鳥の香りにつられ途中下車 | 西井茜雲 | |
オシドリとおっしゃいますが腐れ縁 | きぃろっく | |
今朝もまた起しに来るかヒヨの声 | 野川 清 | |
立つ鳥は菌を残して後濁す | 船岡五郎 | |
私の庭に毎朝メジロ二羽 | 赤松重信 | |
鳥になり世界一周してみたい | 真田 義子 | |