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雨
課題「雨」入選作品
選考/本田智彦 2015年4月募集分
雨となり祝辞を変えた披露宴 沢田正司
「本日はお日柄もよく」に始まる祝辞、雨の日はそう言うわけにはいかない、何とか雨を幸いの方に切り替えねばならぬ、さてあなたならどうします。
雨降って 地固まらず 土石流 風かおる
この作品は人間の雨(涙)と自然界の雨を比喩的に詠んだ句でユーモア性がある。
折り畳み持てと予報士ご親切 星野睦悟朗
最近天気予報はよく当たる(時々当たらぬときもあるが)予報士のひと言が傘を持って出る気になる。特に梅雨どきは…。
この星に二度と降らすな黒い雨 上山堅坊
雨降って地固まらぬ夫婦仲 氷川の杜
雨の日は妻の愚痴まで湿っぽい 甲斐 良一
バスツアーいつも一人は雨女 沢田正司
土砂降りにしかめっ面の野球帽 福田 和人
出掛け雨五日続いて傘がない クスクス法師
雨音をメトロノームに弾くショパン きぃろっく
明日から返上します晴れ女 葵
せせらぎも濁流となる怖さ秘め かきくけ子
野球にも恵みの雨はあるのです ひろこ
長崎は雨より坂で泣かされる 高橋 太一郎
雨だれのシンフォニー聴く兎小屋 太秦三猿
雨傘をパラソルに替え梅雨明ける すずき 善作
昭和史に哀しみ遺す鉄の雨 よし江
雨傘と日傘を持って外に出る 十六夜
母という傘が守ってくれた愛 船岡五郎
予報士に左遷をされた照坊主 望月 弘
送別の背なに冷たい春の雨 城後 朱美
嵐去り二人の仲はこぬか雨 はぐれ雲
意地悪な雨が朝から鬱を呼ぶ やす坊
雨男対雨女擦り合い 四季
雨に頬打たれ自戒の千鳥足 小西章雄
雨を待つあたらしい傘差したくて ぷいこると
雨の夜 今日こそ君と長電話 汐海 岬
黒い雨鬱に心を染めてゆく 竹内いそこ
雨のち晴れそんな二人のいい予感 真田義子
紫陽花を生き生きさせて春の雨 小林祥司
夕立に慌てて上がる露天風呂 辻 貴希
どしゃ降りの中で産声聞く歓喜 久世高鷲
失恋の六月の雨ヴェルレーヌ すずき 善作
雨の日が楽しかったね通学路 赤松重信
童謡の雨はやさしく降っている ひろこ
雨脚が遠退いて行く独りきり 上原 稔
降る雨の音色鮮やかトタン屋根 千代子
雨の降るモノクロ名画じっと観る 徳島一郎
野良猫と軒を分け合う雨宿り 甲斐 良一
土砂降りがなんだ今日から正社員 城後 朱美
雨男自称ばかりで水不足 チデンシンヤ
長靴も雨を楽しむ子供傘 駄馬
快晴も豪雨もあったわが家の絵 沢田正司
水溜り黄色い帽子ぴょんと跳ね 佐藤彰宏
泣いてない雨であなたが見えぬだけ とんからり
失くす傘また認知症疑われ 辻 貴希
ピクニック敬遠される雨女 ねこママ
核の傘アメリカさんに逆らえず 吉村明宏
酷使の肩に慈雨が降る甲子園 白子しげる
雨だれが侘しさ連れてくる夜更け 葵
雨おんな法事のたびに傘持たせ 千代子
アメダスの「アメ」は「雨」ではないらしい 甲斐 良一
本降りでコーヒーゆるり飲み変える 四季