ライト |
課題「ライト」入選作品 |
選考/本田智彦 2012年2月募集分 |
漁火が復興を言うように揺れ | 日比日曜 | |
漁火(いさりび)は夜漁場を求めてライトを照らし漁船が作業をしている様だが三陸沖で津波の影響などで沖に出られなかったのが、ようやく出られるようになり、復興を祈るように明かりがゆれている。 | ||
被災地に みんなで灯す 希望の火 | 嵐山 | |
被災地の人々が復興に絆を深くしてみんなで希望の火を灯すという、前向きな句だ。勿論日本全国からの応援歌もある。 | ||
古都の庭ライトアップで二度魅せる | 米本 素光 | |
古都と言えば京都、奈良、夜の古都、昼間と違った味わいがある。特に金閣寺の庭はすばらしい、月が池面に映し出されると、その美しさに魅せられる。 | ||
感動のフィナーレ歌うライトペン | 森野このみ | |
主役の座引き立て役になるライト | 松村 しげる | |
年甲斐もなく追っかけのペンライト | 米本 卓夫 | |
あざやかなライトに嘘が浮き上がる | 汐海 岬 | |
東京タワーライトアップが寂しそう | 鶴巻 弘 | |
脚光を浴びてメダルが重くなる | 小春日和 | |
消費税ばかりライトが当てられて | 伊東志乃 | |
ライト消し今日一日に感謝する | 高山 登 | |
フィナーレ名残を惜しむペンライト | 高橋 太一郎 | |
日々磨き心のライト曇らせぬ | 汐海 岬 | |
ペンライト舞台へ送る応援歌 | 小春日和 | |
子はいつも母の胸の灯求めてる | 牧 新山 | |
終列車ライトを引いて闇に消え | 茨木菊太郎 | |
若者にもっと光を国政よ | 小田龍聖 | |
落し物 いま来た道を ペンライト | うずまき君 | |
群れの中君だけ照らすピンライト | 汐海 岬 | |
恋に向けライトアップをする心 | 汐海 岬 | |
「スポットを 浴びて回りが 見えづらく」 | 風かおる | |
ライバルにスポットライト当ててみる | 土藏芳竹 | |
復興のライトの中のフラガール | 七ツ森客山 | |
空からの夜景ライトの幾何模様 | 小西章雄 | |
ペンライト揺れて無数のアンコール | 和田洋子 | |
暗いなあ もっとライトを 集めよう | タートルネック | |
知らぬ子にライトだったと自慢する | 船岡五郎 | |
流灯は振り返りつつ遠ざかり | 高山 登 | |
これからだ古希の人生ハイライト | 鶴巻 弘 | |
ライトアップできぬ日本の寒い冬 | 牧 新山 | |
舞台下ライムライトが当たらない | アズスン安須 | |
スカイツリー ライトアップに得意顔 | すずき善作 | |
フィラメントLEDで死語化する | 小田慶喜 | |
泣いてるの照らすなライトそっとして | 森野このみ | |
ライト前ぽてんヒットがドラマ呼ぶ | 米本 卓夫 | |
スポットが当たると高い鼻になる | 小西章雄 | |
魚屋がライトアップで美味く見せ | みんせい | |
怖かったサーチライトに爆撃機 | ダムール | |
木枯らしに門灯見えて出る安堵 | 市川勲 | |
ライトアップされて影絵がうろたえる | 柄 宏一郎 | |
脚光を力に替えるダルビッシュ | 松村 しげる | |
見下ろせば百万ドルの港の灯 | 白峯 | |
会心の当たりが裏目ライトゴロ | かっぱ堂 | |
死ぬほどに 走った挙句 ライトゴロ | きぃろっく | |
劇場の椅子へ案内するライト | 小西章雄 | |
ライトアップ五重塔の厳かさ | みのり | |
若き日の夢を語ったハイライト | 濱山哲也 | |
ハイライト浴びる女優の影の鬱 | 城戸幸二 | |
岩の上ライト一つで夜釣りする | 畦野 睡牛 | |
僕だってスポットライト浴びたくて | みつはる | |
ラジオ付きライトを枕元に置く | 山田 こいし | |
ライト消しテントはずして星眺め | 若山貞人 | |