Web川柳句会
| 静か |
| 課題「静か」入選作品 |
| 選考/毛利由美・2024年12月募集分 |
| しのびよるように近づくEV車 | 橋倉 久美子 | |
| 狭い道路の隅を歩いていたら急に脇をEV車が通り過ぎた。まったく音が聞こえなかった。ちょっと体を動かしていたらぶつかっていたかもしれない。強者は何かしら存在感を示して欲しい。静かな車は時に恐ろしい。 | ||
| 写経するこの空間がたまらない | 山田 とく子 | |
| 一度写経をしたことがある。静けさの中、筆を走らせる。「写経」と「たまらない」の対比がおもしろい。まるで推しを追いかけているように静けさを堪能している様子が見える。 | ||
| パントマイム音は空気に溶けている | 小出順子 | |
| パントマイムの音のない世界を「空気に溶けている」と例える。音がないのに音があるような錯覚を与えるのが本物のパントマイム。多くの句の中でパントマイムを扱ったのはこれだけだった | ||
| 咲きますと言わず静かに開く花 | 西山 竹里 | |
| アオサギは静止画像のように立つ | よしじろう | |
| 目を覚ますまでは静かな休火山 | 岡田 淳 | |
| 胎動に触れて静かに夢を見る | せきぼー | |
| 唇に人差し指は万国語 | 船岡 五郎 | |
| しんしんと雪降り積もる津軽の夜 | 右田 俊郎 | |
| 等分に時を刻んで鹿威し | 山田 恭正 | |
| ヒーローになっても静か日本人 | 繁柳 | |
| 遠足の帰りのバスの子ら静か | ゆでたまご | |
| 子や孫が帰った後の箸二膳 | 砂田 達成 | |
| 仲裁は静かな奴の方がいい | 隼人 | |
| 静寂を破る深夜のオートバイ | 風間 なごみ | |
| 熱視線タクトが振れる1音目 | 福田 和人 | |
| チョーク音教室中に鳴り響く | トマホーク | |
| 一軒家今日もだーれも来なかった | 上村 夢香 | |
| 鳩の胃を静かに満たすパンひとつ | 野村 齋藤 | |
| エアコンの音に包まれ昼寝する | 阿部 日向子 | |
| 静かな夜一人で過ごすクリスマス | 戴 けいこ | |
| 日に2便静かな駅になりました | まさみじいちゃん | |
| コツコツと靴音響く夜の街 | 右田 俊郎 | |
| 雪止んで湯の町の灯の静かなり | 天野 きよし | |
| 隣人が引っ越してから静かすぎ | 水谷 裕子 | |
| 裁判所やけに靴音響く場所 | 泉 | |
| 世の中を騒がせ取調べは黙 | 佐藤 茂之 | |
| 皆が皆スマホ見ている電車内 | ミルクルミ | |
| 咳払いひとつ響いて幕が開く | 阿部 日向子 | |
| 紅白を見ながら啜る蕎麦の音 | peco42195 | |
| 腰痛の待合室は皆小声 | 四季 | |
| 鹿威しだけが聞こえる午前二時 | きぃろっく | |
| 落選の事務所静かに去ってゆく | おかの みつる | |
| 孫どもが帰った後の古戦場 | 白峯 | |
| 旋律を感じるための全休符 | 渡辺 たかき | |
| タンスには静かに諭吉五万人 | 佐藤 茂之 | |
| カップルが向かい合わせでスマホ中 | 宮尾 美明 | |
| 飴玉の溶けないうちは静かです | 荒井 幹雄 | |
| 叩いたら静かになったスピーカー | 茶飯士 | |
| 初詣前に掃かれた苔の庭 | 桜木 美津子 | |
| 蟹食べる無口を卓が聞いている | 大澤 葵 | |
| 境内に柏手響く朝の宮 | 鶴見 芙佐子 | |
| 単身者いつもテレビの音だけが | 小白水 | |
| 色も音も奪って雪が降り積もる | 橋倉 久美子 | |
| 休刊日ポスト静かに横たわる | 須藤 良夫 | |
| 静かだと心配になる長い風呂 | 冬子 | |
| 静寂の時が幸せソロキャンプ | 千代 | |
| 一振りの静寂のなかホームラン | 藤井水月 | |
| 幼子の寝息を耳に飲むコーヒー | 里彩 | |
| 左遷地の部屋に静かな息を吐く | 野川清 | |
| 宇宙から見れば静かな蒼い星 | 山田 恭正 | |
| 落選の選挙事務所は人まばら | 海神 瑠珂 | |
| 煩悩を断ち一心にする写経 | 磯香 | |





























川柳句会トップ
川柳(課題吟)







