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課題「絵」入選作品
選考/本田智彦 2018年12月募集分
絵に笑い絵に泣きましたバブル頃 城戸幸二
昭和の後半土地や株価の高騰で景気上昇、平成2年から急落、その状況をこの句は笑いと泣きで表現している。絵画も影響した。
分からぬ絵個性的だと誉めておく 西井 茜雲
絵はプロの人さえ良し悪しが判断しにくいし展示された絵をみて素人は他の絵より冴えて個性的だとしか認識されない。有名人の絵画はそれなりに審査の結果評価されたものだろう。
漢字書く姿絵になる貫主様 岸井 ふさゑ
30年度の漢字一文字は「災」だった。この文字を清水寺の貫主が筆で力強く書いている姿をテレビで映し出されていたが、その姿が「絵になる」と作者は思った。
自画像に金額縁で箔をつけ 太秦 三猿
出来の良い贋作ひとつ居間に掛け 高橋 太一郎
余命表伸びたぞ赤い絵の具溶く 白子しげる
いつまでも絵にはならない僕だった はぐれ雲
ムンクみて叫んでみたくなる不思議 柳村 光寛
夕焼けに影絵となって君が去る 小林 藤太郎
みずみずしい透明感の水彩画 西上 遊二
のらくろを描いていました少年期 春爺
イメージに塗れば塗るほど遠くなる 坂本加代
初雪の墨絵を窓の額に入れ 齊藤大柳
絵になると言われてその気決めポーズ 武藤 宣彦
大津絵の鬼の念仏効いてくる 岸井 ふさゑ
一人行く絵に癒されに美術館 西上 遊二
笑点の絵になる役目ヤマダくん はなぶさ
小休止モデルが褒める絵の自分 佐野かんじ
抽象画分かったように通過する きかん坊
絵空事願いとどかず年の暮れ つれづれ
落款を押せばわが絵もらしくなる 星野睦悟朗
怖気ない踏み絵恩義を返すとき 松本清展
特大の夢を盛り込む子供の絵 白瀬 白洞
似顔絵に髪の毛少し増えている おかの みつる
自画像を眺めて妻は悦に入る 四季
絵心を書の先生に褒められる 渡辺 勇三
異国では絵は口よりも物を言い いいだ ひでき
絵手紙の七福神に福もらう 美和 山吹
絵に描いたような笑顔児が見せる すずき 善作
平成のメンツが棄てた戦の絵 松村 しげる
絵草子に鬼が出てきて盛り上がる BBブンゴ
童心の絵にも描けない清らかさ 望月 弘
松の絵をハサミ一つで描く庭師 齊藤大柳
下手な絵も額に入れれば見栄えする 十六夜
偉そうに下手な絵を描く机上論 小西章雄
絵手紙が心通わすラブレター つれづれ
モナリザの微笑み虚し額の中 白百合
音楽が聞こえるミロの踊る画布 麦乃
絵に描いた餅にならぬか北の島 荘子 隆
地獄絵図父母叔母は認知症 山田無骨
風呂屋の壁一番きれいな富士の山 城戸幸二
絵文字など使い切れない戦中派 赤松 重信
浮世絵の世界は夢が多かった えみゆ
ムンクの叫び今の私がモデルです 高橋 太一郎
昂然と田中角栄肖像画 光畑 勝弘
解ったような顔をして見るピカソの絵 村上 佳津代
特選を横目に友の絵を探す ゆき
モナリザのほほ笑み今も謎のまま ねこママ
落書きが語る当時の暮らしぶり 宮尾 柳泉
描けそうで一度は真似るミロピカソ 武良 銀茶
絵が先か文章先か悩んでる A2「エージ」
白鳥にモジリアーニの長い首 柳村 光寛
ゆるゆると笑う菩薩に抱かれる 太秦 三猿