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区切る
課題「区切る」入選作品
選考/二宮茂男 2011年2月募集分
先走るこころに熱い茶を淹れる 山月堂
 被災者の為にいま私達は何が出来るか。現地での救助作業は出来ない、支援募金、物資の送付、少しでも早く安心させたい。先走る心を落ち着かせるため、熱い茶をいれる。被災された皆様へ心からお見舞い申し上げます。
人情か八百長なのか揉めている 竹岡 俊彦
 「こんちわ相撲」は、マスコミの好餌となることはなかった。義理人情から出た結果なら、戦前の日本人ならそれを追及せず、そっとしておいてやる雅量をもっていた。よき時代の目で八百長を見直す。
区切りない暮らし介護の二十四時 岩堀洋子
 私の介護体験。母は89歳、介護者は妻と二人、弟妹がときおり応援してくれました。比較的、手の掛かからない人でしたが、「もう限界」と言うときに逝きました。区切りない介護、区切らないと介護者が要介護に。
荒海も切り刻まれる陣地取り 春かな里
夜だけは娼婦になんて出来ません かんなくず
歳時記の区切りがぼける温暖化 小西章雄
大人でしょう子どもでしょうと区切られる 和田洋子
区切られてキリトリセンに引っかかる 鶴巻 弘
名案が出ずひとまずはお茶にする みんせい
人生を区切る自分を叱りつけ 竹内いそこ
水掛け論終わりにせよと俄か雨 若山かん菜
句読点迷いながらも打っている 柄 宏一郎
蜘蛛か蛾かジゴロ区切れぬ魔女の性 角丸弘之
デイゴ咲く島に鉄条網の基地 北朗
足腰を優先席に見破られ 松村しげる
名古屋市とどえりゃあ違う国がある 杉山 太郎
今までの手紙はヤギに食べさせる かっぱ堂
マニュアルの笑顔片付け店終える 楠部千鶴
長老とされ別枠にまつられる 神宮寺茂太
着せ替えて今日の介護を終える嫁 見乗
振り返るほどのことなく除夜の鐘 伊塚紅白
区切り付け私の中のさようなら 加佐藤味加
エジプトの歴史を区切る民の声 川辺大柳
男と女線を引くのはどのあたり まりえ
先着に洩れて助かる運もある 松本清展
高齢者高価な箱に納められ 七ツ森客山
言葉尻ピンと切り上げご注文 日比日踊
気づかずに跨ぐ老いへの区切り線 アズスン安須
ピリオドが胸ポケットで思考する 望月 弘
幕が下り普段の顔になる役者 庄次
明日からは違う自分になれるかな つむじ風
自分史を区切った妻と言う他人 竹中正幸
勝ち組と負け組分ける薄い壁 市川勲
太陽を切り売りします分譲地 橋立英樹
お役所の窓はきっちり五時に閉め 加藤ゆみ子
プライバシー有刺鉄線よく売れる 濱山哲也
二世帯のはざまで子ども行き来する 端河  潔
区切られた狭い家庭の四畳半 牧  新山
ここからは水かき使い泳ぎきる 小田由実
極楽と地獄の区切り紙一重  風かおる
天職を辞し仏像を見て歩く 村田 繁一
縦と横区切りの中にある立場 ねこねごと
それ以上来ないで惚れてしまうから 帆波
十両と幕下隔てる高い壁 吉村明宏
格差付き票田区切る小選挙 闘句朗
遅すぎたけじめに民は見切りつけ 平松健
下心あれば色つく閻魔帳 原田和洋
ストローは二本のジュースやめました 糸乃こまり
空の下大マンションの狭い部屋 オカダ キキ
小心でノーと言えないまま生きる 彦翁
私には私に合った句読点 美高けい
自分史の還暦までは序文です 平松由美江
良い友でいて欲しいのというけじめ 伊田 網人