Web川柳句会
| 布 |
| 課題「布」入選作品 |
| 選考/二宮茂男2009年5月募集分 |
| エコバッグ青い地球を包みこむ | 小春日和 | |
| 買い物にエコバッグを持参する人が増えている。レジ袋1枚で石油チョコ1杯。全国で年間レジ袋154億枚。石油ペットボトル1億5000万本の節約。吹けば飛ぶレジ袋とかけがえのない地球を対比させた格調高いドラマ。 | ||
| 早く起きなさいと掛ける子の布団 | 橋立英樹 | |
| 起きなさいと度々布団を剥がれたが、かけられた思い出はない。一方、こんな素晴らしいお母さんがいたら、即、飛び起たに違いない。ふところの深い母と、その愛を満身に受ける子の素敵なドラマを、穿ちの句に仕立てた。 | ||
| ハンカチのようにあなたの側にいる | みらい | |
| 空気のように寄り添って、熱い汗、辛いときの冷や汗を、悲しいときには涙を拭ってくれるハンカチ。一昔前の日本では、滅私奉公のこんな良妻がいた。宝の着想「ハンカチ」を比喩でふくらませ共鳴の輪を広げる。 | ||
| かぎざきを繕う母の鼻めがね | 彦 翁 | |
| 昔、子ども達は暗くなるまで外で遊び、棒切れ、古釘などに衣服を引っ掛けてかぎざき穴を作った。母は、翌朝の登校時間までに夜なべをして繕う。こころの足跡を書き残すことは川柳を作る喜びの一つだ。 | ||
| 幕を開け不思議の国へ行くつもり | 柄 宏一郎 | |
| ヒロシマの遺品に焦げて残る布 | 岡部英夫 | |
| 雑巾とウエス誇りを競い合う | 望月 弘 | |
| ボロを着る人は見ないほどの不況 | 加藤ゆみ子 | |
| 遺族に届く寄せ書きの日章旗 | 岩堀洋子 | |
| 風呂敷が無駄感謝状だけだった | かんなくず | |
| 麻のしわ誰とどこかがばれそうで | 糸乃こまり | |
| 昭和史にボロを着ていた跡がある | 佐藤信則 | |
| 誕生日せめてカーテンみな洗う | 鹿野太郎 | |
| タオルには役者はだしの演技力 | 牧 新山 | |
| 母元気いつも雑巾濡れている | 小西章雄 | |
| まだ布を織れない意地の糸がある | 山月堂 | |
| 残り布パッチワークで甦る | 楠部千鶴 | |
| 雑巾に過去を聞きたい赤い柄 | 斉藤光雄 | |
| 告白の言葉服紗に包んどく | 岡田話史 | |
| 照れている犬とおしゃれなペァルック | 富田房成 | |
| 嘘泣きに慣れてハンカチ苦笑い | キビレ | |
| 裁ち板へふわりと乗ってあげましょう | 千代女 | |
| 誇らしくつなぐタスキも色あせる | 竹岡俊彦 | |
| ひざ小僧に当て布つけた昭和の子 | 柳谷益弘 | |
| ボロ切れの様に捨てられ泣く派遣 | 一木半介 | |
| 祝日の国旗はバスが運んでる | 日比日踊 | |
| マスク売り切れて手縫いの白い布 | 松本清展 | |
| 真っ白なテーブルクロス罪深い | 石井沙江 | |
| 職探し雑巾掛けもないと云う | 竹中正幸 | |
| 必勝を頭に巻いて春に逝き | 神 風 | |
| 子に詫びる水子地蔵の赤い布 | 山口昭悦 | |
| 不ぞろいのパッチワークの人生で | 鵜戸野 | |
| 布一枚月光仮面スーパーマン | おじ丸 | |
| グローブは布製宝物だった | 沖野おさむ | |
| シルクより木綿が性に合っている | 美高けい | |
| ハンカチを忘れた今日はメチャ暑い | 坂本美地子 | |
| スカートの布は節約して欲しい | 昌 紀 | |
| 水墨で余生の画布を描きなおす | 太秦三猿 | |
| 布オムツ消えてから子の不感症 | つむじ風 | |
| 白い画布あなたを染めてもっと好き | 原田和洋 | |
| 穴の無いジーンズが抱く劣等感 | 伊塚紅白 | |
| 失業の家族毎日白い画布 | みんせい | |
| 化繊増え服も女性も虫付かず | 高橋太一郎 | |
| 転寝の妻にそーっと綿毛布 | 鶴巻 弘 | |





























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