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 初夢は元旦の夜に見る夢だという説と、二日の夜に見る夢だという説とがあるようだ。我が家では二日説を採用していた。初夢の日は、宝船の絵を枕の下に強いて寝るといい夢を見られるという言い伝えが合ったようで、絵の得意だった父は七福神の乗った宝船の絵を子供達に渡してくれた。その絵には「なかきよのとうのねふりのみなめさめなみのりふねのおとのよきかな」という和歌が書き添えてあった。この和歌はご承知の通り、回文になっている。子供達はそれをイソイソと枕の下に敷いて寝につくのであった。それを敷くことによっていい夢を見られたかどうかは定かではないが、子供の頃の楽しい正月の行事の一つだった。

 自分が子供を持つようになってから、父の真似をして何度か宝船の絵を描いてやったが、父のように上手くは描けなかった。そのうち面倒になって止めてしまったので、子供から孫へその行事が伝わることはなかったのである。

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