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このところ、神田松之亟改め伯山の講談に凝っている。巧みな語りの合間に、ハリセンで調子よく見台を叩く。聞く人はたちまち伯山の世界に引き込まれる。伯山は松之亟の二つ目の時代から、真打をしのぎ切符がもっとも手に入りにくい講談師と言われた。その松之亟が真打に昇進、さらに40年ほど途絶えていた大名跡伯山を襲名したのだから、絶滅危惧を言われた講談界待望のスターが誕生したわけだ。かつては絶滅を危惧された落語界を救ったのが小朝、一之輔、志の輔と言ったスターたちであった。また同じく上方落語も、上方四天王によって復仇し、今や落語ブームと言われる時代だ。落語にしても、講談にしても復活のキーワードは古典の重視ということである。松之亟改め六代目伯山には早くも将来の人間国宝の声が上がっている。落語界には既に米朝、小さん、小三治の三人の人間国宝がいる。古典重視という共通の活動に、伝統芸能落語、講談の復活があった。伯山にも、かつては客を呼べずに、寄席の番人と揶揄された時代があったのだ。

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