Loading...Loading...

世界には5000種類~7000種類(←数え方によって相当の開きがある)の言語が存在します。そのうちの大半が、じつは「消滅危機言語」なのです。特に近現代に入ってから、大言語のヘゲモニーにより少数話者の言語の衰退が著しいという指摘もなされているところです(ディビッド・ハリソン著『滅びゆく言語を話す最後の人々』原書房)。日本や欧米諸国の言語学者たちは、こうした傾向に歯止めをかけるべく、消滅の危機にある言語の記録と教育の強化を呼びかけてきました。この意味でも、故王育徳先生の著書と研究は先駆的であったと、素人ながら評価する小生です。


ところが、こうした国際社会とは真逆の動き、中国大陸では消滅危機言語ではないモンゴル語が人為的に抹殺されようとします。そのヒドさ! 長い歴史をもつ文字、貴重な人類文化が北京政府によって抹殺されかかっています。(参照:『正論』10月号「モンゴル語が抹殺される」楊海英静岡大学教授)
以下は、楊海英教授の解説をお読み下さい。(まとめは江畑哲男)
① 中国政府は文化的ジェノサイド(民族抹殺)政策を各地で強行している。人道と倫理に反する形で諸民族の文化を否定し、漢民族への同化を断行している。
② 本年9月から、突如として内モンゴル自治区のモンゴル語教育が禁止された。中学校以上の教育機関では「国語」に当たる「モンゴル語」以外の授業は、すべて中国語で実施される。
③ 理由は、モンゴル語は近代化に不向きで「先進的な中国語」で教育を行ったほうが、モンゴル人の地位向上につながるのだという。
④ これほど重要な政策転換であるにもかかわらず、公文書は一切公表されていない。
⑤ モンゴル語はテュルク語やマンシュー語とならんで言語学界ではアルタイ語系諸言語の一つだが、かつては共通言語であった。長いことユーラシア諸民族の共通の政治・外交言語だった。
⑥ シナの歴代王朝は、モンゴル帝国の出現までは科学技術の面でも世界に遅れを取っていた。元朝期になって、西方アラブやペルシャの先進的な科学技術がモンゴル語やテュルク語、ペルシャ語を媒介にして東方に伝わってくる。ここからシナの科学技術が長期的な停滞期から脱出できるようになる。
⑦ その意味で、モンゴル語はシナの発展に寄与した言語である。そうした事実を否定するために、中国はモンゴル語を敵視している。(以下、ご免なさい。割愛させていただきます。)



この投稿を読んで「いいね」「参考になった」と思ったらクリックをお願いします。
なお、Facebook、Twitterなどのアカウントをお持ちの方はそちらをクリック頂き、また、「ひざポン」ボタンもクリックください(ひざポンは無記名ボタンですのでお気軽にクリックください)。

コメントはこちらから

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

Post Navigation

Copyright All rights reserved. SHINYOKAN PUBLISHING illustration by Nakaoka.K