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棋士の一分(橋本崇載)

出版社側の内容紹介は、下段に引用しておいた。
しかしながら、小生としては先般話題となった三浦弘行九段のカンニング疑惑。その背景にある問題提起の方が面白かった。背景にある問題提起とは? 以下は橋本八段の指摘である。
▽コンピュータ将棋の何が問題なのか?
① コンピュータ将棋との関わりがお金を前提として成り立ってきたこと。
別章で橋本八段は、故米長邦雄会長時代の独裁体制とその運営を厳しく批判していた。ちなみに、最初にコンピュータ将棋と対局したのは、米長会長(当時)であった。その対局料は1,000万円とか。橋本八段は、「私利私欲から始まった」と厳しく批判している。
② 対局に対する「公正さ」を改めて担保する仕組みが必要になったこと。(モチロン三浦九段のカンニング騒動に関連しての問題提起。対局時間は長い。二日制のタイトル戦も存在する。その間の時間の使い方は棋士の自由である。従って、疑念や疑惑が生じてしまうのだ。)
③ コンピュータ将棋の存在によって、将棋に可能性が閉ざされてしまいかねないこと。
核心はココ!
〈将棋はあくまで有限の選択肢の中で戦うゲームである。その中で発祥以来、多くの棋士たちが研鑽を積んできた。とくに江戸時代に広く世間に広まってからは、棋士たちがさまざまな指し手を考えてきた。その可能性は無限のものではないにもかかわらず、いまだに底が見えないでいること自体が奇跡ともいえる。ただし、有限の可能性はかなりのところまで掘り起こされているとも考えられる。それでも棋士たちは、これからもなお新手や新たな定跡を見出す努力を続けていかなければならない。
そんな段階で棋士がコンピュータに依存してしまうと、残された可能性を摘み取っていくようにコンピュータが新手を開発していくことも考えられる。また、棋士が日頃からコンピュータを使った研究や練習対局をしていれば、誰が指す将棋も同じようなものになってしまいかねない。……〉
何かと話題の多い橋本八段ではあるが、上記の問題提起は面白かった。考えさせられた。

《内容紹介》
問題は起こるべくして起こった。「物言う棋士」が明かす将棋界の危機。
スマホ不正疑惑をなぜ未然に防ぐことができなかったのか。将棋ソフト、プロなき運営、見て見ぬふりをしてきた将棋ムラ…「憧れの職業どころか食えない職業になる日も近い」という将棋界の実情を現役棋士が明かす。



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