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山田洋次の学校シリーズ2は障害児学級を扱いました。行方不明になった障害児ふたりはどこへ向かったか?悩みを深めて自殺場所を求める少年A、それに勘づきながら行動をともにする少年B。「障害児が障害をどう客観視するか」それがテーマと考えた団扇が、上映会の後に洋次さんに問いかけました。40年近くも前のことで詳細は覚えていませんが、洋次さんは「障害は個性ではない」と応じました。障害は個性ではありませんが、障害をどう捉えるかの違いに個性があると団扇は考えました。ラストシーンは気球を操るカップルに出会った二人が、乗せて貰い大空の上から地上を見渡します。それが「生への希望・意欲」のエネルギーになります。障害とはなにか、己の障害と友人の障害をみつめ悩む少年に、解決の糸口があったとしても、抜本的な解答などあり得ません。洋次さんは気球にカメラを乗せませんでした。少年たちとともに気球からの景色を観たかった観客を見事に裏切り、欲求不満にさせました。「なぜ、そうしたのですか?」の答えを洋次さんはしませんでした。これはネタバレを要求する質問で、老練の洋次さんと若気の至りの団扇の、当然のすれ違いでした。「答えの出ない課題を考え続けるのが人生」その時も今も変わらない団扇の心情です。



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40年前の洋次さんとの対話”のコメント欄です

  1. 江畑 哲男 on 2023年10月29日 at 12:53 PM :

    小生もしっかり見ました。
    あの中で、主人公のタカシがもう一人の障碍者を指さして、
    「アイツは、自分がバカだと気づいていないんだろう? 自分がバカだと気づいていない方が幸せなんじゃないか」と訴えるシーンがありました。
    対して、教師役の西田敏行が一生懸命に否定するのです、
    「そんなことはない。絶対ない! タカシ、気がついたことはすばらしいことなんだ」と。
    印象深いシーンでした。

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