高崎句会はコロナ禍で誌上句会を続けています。
今回の投句者は、田口もとい、竹中たかを、横澤七五、星野睦悟朗、大沢覚、田島悦子、湯本良江、天野敏香、山津隆雪、宮崎正男、宮崎一子、黒崎和夫、簗瀬みちよ、亀山夕樹子、滝沢博美、勢藤潤の16名でした。滝沢博美さんが初参加、少しづつでも参加者が増えればと思っています。雑詠の句評は掲載していませんが、ユニークな句評を楽しんでいます。課題吟「素顔」と「禁止」の結果は、
「素顔」
温厚と外では言われ家で鬼 隆雪 1
素のままで失敗しても早歩き 良江 1
強面の仮面を剥げば優男 覚 2
スッピンがお似合い真のアスリート 潤 2
寝起きの顔だけは見せたくない美魔女 みちよ 2
眞実を語る心にない曇り 七五 2
塗ってます素顔は禁止とはひどい 博美 2
化粧品会社泣かせているマスク みちよ 2
すっぴんの月に虚言を咎められ 睦悟朗 3
ちょい悪でなくて私はちょい真面目 隆雪 3
酔っぱらい素顔を見せた部長様 正男 3
すっぴんのわたし野山を駆け回る 博美 3
横顔にホンネが見える泣き笑い 和夫 3
すっぴんで手作りを売る道の駅 和夫 3
優しさが滲み出ているノーメイク 七五 3
夢一夜あたえてパブの昼のドア 悦子 4
ワタクシの素顔は妻も知らぬはず 潤 4
素っピンで出たら分らぬデーモン氏 もとい 4
売れっ子の仮面徹子に剥がされる 夕樹子 4
目立たぬが趣味に燃えてる私生活 良江 5
整形を重ね素顔はどれだっけ 一子 5
徹子さん百合子さんにもある素顔 たかを 6
ノーメイク今日もマスクに守られる 夕樹子 6
あの方がイラっとしたら素顔です たかを 6
賞罰もなくて卒寿の顔となり 一子 7
スッピンがあわてふためく不意の客 覚 7
巣ごもりで化粧をしない妻に慣れ もとい 8
蝶の羽化じっくり見てる電車内 敏香 8
見栄を捨て素顔で生きる終の里 敏香 11
「禁止」
つり銭を今なんどきと聞く店主 隆雪 1
男尊女卑の結界を取っ払う たかを 1
朝おきて昼まで寝てはいけません 博美 1
駐禁の立て札たまに寝てもらう 七五 2
これ以上私に迫るのは禁止 博美 2
目のやり場困るノーブラちら見する みちよ 2
誰か置く駐禁たちまち無視される 和夫 2
過去見ずに今の私を見て欲しい 良江 3
不要不急解けてコロナも躍り出す 悦子 3
禁止して安全だとは浅はかな 正男 3
〇ハラで昭和の男叩かれる 睦悟朗 3
禁酒などされたら死んでしまいます 潤 3
コロナ禍が永遠の別れに水を差す 夕樹子 4
打ち立てのコンクリートへ犬の足 覚 4
よく釣れる沼の看板 釣禁止 一子 4
禁断の恋ほど熱く燃え上がる 敏香 5
止めようか思っただけの酒二合 もとい 5
洗濯はパパのと別にしています 夕樹子 5
野良猫にそっと餌やる河川敷 七五 5
天邪鬼禁止されると破る癖 敏香 5
ここからはおひとりさまでございます 悦子 6
三密が好きだから行く夜の街 もとい 7
核禁止参加をしない被爆国 みちよ 7
親子さえ最後看取れぬコロナの世 和夫 8
やっちゃ駄目言われた事をやりたがる 潤 8
残業禁止仕事を家に持ち帰り 覚 8
好物を医師が次次ダメと言う 睦悟朗 11
・ (勢藤潤 記)