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音吉伝―知られざる幕末の救世主―

編著者: 篠田泰之
四六判ソフトカバー・606頁
ISBN978-4-8237-1024-7
¥2,860 (税込) ※ ポイント還元中
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1832年(天保3年)11月、時は幕末―。
14歳の見習い船員、山本音吉たち14名を乗せた千石船・宝順丸が江戸に向けて出発し、遠州灘で遭難。そのまま14か月ものあいだ太平洋を漂流し、音吉は3人の生還者の一人としてアメリカワシントン州に着岸。そこで音吉一行は現地のマカ族に救助され、数ヶ月生活を共にし、その後、現地に度々顔を出し、人道的主義の立場かつ日本の開国の手がかりを探していたイギリス人に保護され、帰国の機会を窺いながら世界を転々とする。

5年後の1837年(天保8年)、数々の出会いと経験を積んだ音吉は、漂流民の送還とキリスト教の普及を目的に非武装で日本に向かうモリソン号に乗っていた。ところが異国船打払い令により日本側から二度の砲撃を受け、帰国を断念する事態に。

そのとき、落胆する漂流仲間に音吉はこう言った。
 We will try again.(もう一度やってみよう)。
この一言が、近代日本の開拓者として覚悟を決めた、国際人音吉誕生の第一声だった。その後、音吉はイギリス国籍を所得しジョン・M・オトソンと名乗り、異国の地で才能を開花させ、ビジネスでも成功を収める。

世界初の和訳聖書を翻訳し、イギリス海軍の日本語通訳官となり、日本の近代通訳第1号となる。また“黒船”に乗せられそうになっていた日本人漂流民を匿うなど、終生果たせなかった帰国への夢を、他の日本人をサポートすることで果たそうとした。その言動から世界に日本型民主主義を示し、多くの外国人に直接、間接を問わず影響を与えた。彼がいなければ、日本の歴史は大きく変わっていたことは言うまでない。

望郷の念を抱きながら、49歳でその生涯を終えた音吉は、帰国の夢を息子である音吉二世へと託すことに。

いままでスポットライトが当てられなかった、知られざる幕末の救世主、山本音吉の数奇な生涯を膨大な資料と取材活動から繙いた、新たなる日本開国記。

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