川柳作家ベストコレクション 鈴木かこ
―泣きたいときは青空の指定席
編著者: 鈴木かこ
ISBN978-4-86044-952-0
C0292 \1200E
新書判ソフトカバー/96頁
人と作品。
それは、一枚の皮膚で繋がっている。身体の一部が昇華したものともいえるだろう。
川柳においても、人間性、匂い、色彩、質感など、それぞれの自分自身の破片が多彩な個性として現れる。
生きる喜びや悲しみをそのまま吐露するのではなく、出来る限り感情を濾過したもの。
出来る限り表現をシンプルにしたもの。
出来る限り人の温度があるもの。
それが私の目指す川柳であり、最終的には、言葉の贅肉を削ぎ落としたひと粒の心の雫でありたいと願っている。(柳言より)
短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳!
47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。
大阪を代表する川柳作家・鈴木かこの渾身の作品群!
消印は見えない風で出来ている
秋最中わたしの水が流れ出す
にんげんを脱いで翠の風になる
お見舞いは草の匂いの風にする
自転車カゴに夕陽を貼ってひた走る
模様替えしましたわたくしも白紙
金平糖ころころ淋しさと踊る